八潮道路陥没 運転席引き上げに向け掘削作業開始

 ことし1月に起きた八潮市の道路陥没事故で、県は災害対策本部会議を開き、下水道管内に取り残されている運転席を引き上げるための掘削作業を27日始めたと発表しました。

 県は、これまで下水をう回させるため、仮の排水管のルートの補強に向けて鉄製の板を設置するなど、地盤改良の工事を進めていました。

 27日の会議で県は、下水道管内に取り残されている運転席部分に向けて、真上と上流側の2つの方向から穴を掘削する作業を27日始めたと明らかにしました。

 工事はおおむね予定通り進んでいて、5月中旬ごろには運転席部分にアクセスすることができる見通しだとしています。

2月定例県議会 過去最大規模の新年度予算案可決

 2月定例県議会は27日最終日を迎え、過去最大規模となった2兆2300億円あまりの新年度=2025年度の一般会計当初予算案を可決するなどし閉会しました。

 27日の本会議では、2兆2308億9000万円で過去最大規模となった新年度の一般会計当初予算案が、賛成多数で可決されました。

 主な事業では、少子化対策として新卒の保育士への準備金として、新たに30万円の貸し付けなど、保育士の確保・定着におよそ1億6500万円を盛り込みました。

 さらに、多様な働き方の推進のため1日あたりの勤務時間を変えることで、いわゆる「週休3日」にできるフレックスタイム制の対象を、育児や介護などを行う職員から全職員に拡大する条例改正案も賛成多数で可決されています。

 また、八潮市で道路が陥没しトラックが転落した事故で、下水道管内に取り残されている運転席を引き上げるための費用などを盛り込んだ50億円の追加の補正予算案が全会一致で可決されました。

 最終日の27日は正副議長選挙が行われ、新しい議長に自民党県議団の白土幸仁議員が、副議長には同じく自民党県議団の飯塚俊彦議員が選出されています。

施術中にわいせつ行為か セラピストの男逮捕

 自身が経営する川口市のマッサージ店で、女性客にわいせつな行為をしたとして、セラピストの男が逮捕されました。

 不同意わいせつの疑いで逮捕されたのは、さいたま市桜区のセラピスト 梶智統容疑者(45)です。

 梶容疑者は、ことし1月25日、自身が経営する川口市東川口の「整体マッサージサロンととのて」で、30代の女性客に体を触るなどのわいせつな行為をした疑いが持たれています。

 警察によりますと、その後、女性が「オイルマッサージを受けている途中に体を触られる性被害にあった」などと、警察に被害を届け出ました。

 調べに対し、梶容疑者は「私の仕事場で女性の体を触ったことに間違いありません」と、容疑を認めているということです。

 警察は事件の詳しいいきさつや動機などについて調べています。

「道の駅べに花の郷おけがわ」グランドオープン

 桶川市に“食と人とをつなぐ”をコンセプトにした「道の駅べに花の郷おけがわ」が27日、グランドオープンしました。

 「道の駅べに花の郷おけがわ」は、古くから中山道の宿場町として栄えてきた桶川市の魅力を発信しようと、「食と人とをつなぐ」がコンセプトになっています。

 宿場町の雰囲気を味わってもらおうと、建物全体が長屋風のデザインとなっているのが特徴です。

 道の駅には、県内でとれたねぎやさつまいも、にんじんなどの農産物を販売する農産物直売所が設けられています。

 このほか、およそ140席の食堂には、県内の名産品を使用したおにぎり専門店やソフトクリームとクレープの店が立ち並んでいます。

 27日は午前11時に開店すると、待ちわびていた大勢の客が続々と店内に入っていきました。

スポーツチームと産業で新ビジネス創出

 スポーツとあらゆる産業が協力し、新たなビジネスをつくり出そうというプログラムの成果報告会が27日、さいたま市内で開かれました。

 プログラム「さいたま市版SOIP」は、スポーツビジネスを発展させて、さいたま市のさまざまな課題を解決しようと去年9月に始動しました。

 27日は、スポーツチームと企業が協力して得られたこれまでの成果が報告されました。

 RB大宮アルディージャと民間の学童保育を経営する企業の「SAL」は、NACK5スタジアム大宮を活用したスポーツに特化した放課後児童クラブを考案しました。

 小学生の運動不足対策や共働き家庭の保護者を支援することなどが目的で、子どもたちはスタジアムでサッカーなどのスポーツを体験します。

 浦和レッズとCO2を吸収するモリンガの栽培を行う事業者「ジーピック」は、CO2の排出を減らした環境作りを目指すプロジェクトを考案しました。

 見沼田んぼで育てたモリンガを、埼玉スタジアムに設置してホームゲームで排出されたCO2を吸収することで、地球温暖化対策に取り組みたいとしています。

 今回報告されたプロジェクトは実証実験の段階で、今後は改善点などを踏まえプロジェクトの本格的な実現を目指すということです。

高校生が木製おもちゃを保育園にプレゼント

 県内の高校生が県産木材を使って作ったおもちゃが、27日、さいたま市内の保育園に贈られました。

 この取り組みは、県産木材の利用を推進したり子どもたちに木材への親しみを持ってもらったりしようと、さいたま市が2021年度から企画しています。

 27日は、県立大宮工業高校建築研究部の生徒が作った木製のおもちゃが、さいたま市立日進西保育園に贈られました。

 おもちゃは半円形のバランスボードや冷蔵庫や電子レンジをかたどったものなどで、県産ヒノキが使われています。

 園児たちは、おもちゃに乗ったり触れたりして楽しんだ後、手作りのメダルを生徒の首にかけるなどして、感謝の気持ちを伝えていました。

県内企業の業況感 持ち直しの動きに一服感

 ことし1月から3月期の県内企業の景気状況を示す業況感は、持ち直しの動きに一服感がみられることがぶぎん地域経済研究所が四半期ごとに行っている企業経営動向調査で、分かりました。

 調査は、ことし1月から先月にかけて県内企業534社を対象に行われ、回答率は28.8パーセントでした。

 調査によりますと、1月から3月期の自社業界の景気について、「良い」とした割合から「悪い」とした割合を差し引いた指数=BSIはマイナス19で、前回行った去年10月から12月期の調査と同じ水準となっています。

 原材料・仕入れ価格、人件費の上昇が企業収益を圧迫していることに加えて、アメリカの経済・貿易政策の不透明感が懸念材料となり、持ち直しの動きに一服感がみられています。

 業種別では、製造業が電子部品・デバイス、輸送機械などの業況が影響して、前回の調査と比べてマイナス幅は7ポイント悪化しています。

 一方、非製造業では、卸売り、不動産などで経常利益が改善して、マイナス幅は5ポイント縮小しています。