いちまるやの帰り 荷物が重くて大変だからと
歩く距離が少なくて済むいつもと違う路線の電車で帰りました
なのに
途中 乗り換えの地で
「なつかしい…」とある所へ荷物を引きずりながら歩いて行きました
川を越えて…
あった!
19歳の頃から演技を学んだ所。
あれから25年は経つのに あのころと変わらぬビルの姿に感動…
あの頃 学費払うのが精一杯で ランチは毎回ウェンディーズのハンバーガー
あの頃の夢はマックのビッグマックを食べる事だった
あのウェンディーズも 先生にいろいろ演劇論たたきこまれたあのはらぺこ貧乏青年には嬉しい超大盛り
スパゲティのお店も今は無いけれどなつかしい思い出はついこの間のように鮮明です
だって今もビックマックは高級食品なんだもん僕には
あれから25年以上経ちます
「先輩はいいなあ」なんて言ってた吉田栄作君はもう雲の上の人
先輩の古村比呂さんは離婚しちゃったし あのころのクラスメイトはみんなどんな中年になったかな?
あの頃は 立派な役者になるんだと信じて疑わなかったなあ
今目の前には 酔ってめちゃくちゃな事する若者たちの山! あの頃まだ生まれてもいない子逹だ
まちがいなく この人逹みたいな青春は送ってないなあ僕ら
同じ地で 全然違う人生を送っているであのころの僕らとは おそらく全く違う 戦いをするであろう若者たち
を見て
本当に全力で戦い 破れた あの頃の自分を思い出し
ノスタルジックにひたっている44歳
あの頃思い描いた25年後とは全く違う 25年前となーんにも変わらない自分
そんな事を考えて ほらまた電車を乗り間違える 危うく終電逃すとこだった哀れな中年が1人
寒い向かい風に 背中を丸めながら トボトボと帰って行くのであった…
続く。