東大が教授を戒告処分 研究費の不正で監督責任「不十分」

東大のシンボルの一つとなっている赤門=東京都文京区で2024年6月3日午前10時0分、竹内良和撮影 拡大
東大のシンボルの一つとなっている赤門=東京都文京区で2024年6月3日午前10時0分、竹内良和撮影

 東京大は8日、研究費の不正利用について監督責任が不十分だったとして60代の教授を戒告の懲戒処分にしたと発表した。処分は3月31日付。東大は「個人の特定につながる恐れがある」として事案の詳細を明らかにしていない。

 東大によると、教授の研究室で2015~22年度、実態と整合しない不正な研究費の支出があり、教授の監督責任が不十分だったとしている。不正利用の額や研究費の種類は明らかにしていない。

 22年度に文部科学省を通じて不正利用の疑いについて通報があり、東大の調査委員会が調べていた。教授は24年6月から不正利用分の返納手続きを進めているという。

 東大は24年5月、東大大学院総合文化研究科の中沢公孝教授の研究室が国の科学研究費助成事業(科研費)などの公的研究費計192万5940円を、研究目的外の謝礼などに不正使用していたと発表。調査の結果、中沢教授と元事務補佐2人の3人が不正に関わったとしていた。東大広報室はこの事案に関する懲戒処分の有無について「お答えできない」とした。

 東大の「懲戒処分の公表基準」は事案の概要、役職などの属性について「個人が識別されない内容のものとすることを基本として公表する」とするが、関係者のプライバシーなどを侵害する恐れがある場合は「内容の一部または全部を公表しないこともある」としている。

 東大は3月にも女性職員の性的プライバシーを侵害する行為をしたとして男性職員の懲戒解雇を発表したが、「2次被害を与える恐れがある」などとして行為の詳細を明らかにしなかった。【木原真希】

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