在留外国人の4割強が国民健康保険の保険料を支払っていないようである件について(および医療機関窓口での踏み倒し未払いと一部高額療養費など)
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はじめに
先日、在留外国人の国民健康保険加入による高額療養費問題が話題になりました。
もともとは、外国人に対する医療費の問題について医療政策に詳しい自由民主党の自見はなこさんが問題提起しており、3か月日本に滞在する外国人に対しては国保加入を義務付ける方向で政策実現していました。
そこへ、ネットで国民民主党の玉木雄一郎さんが改めて外国人の医療費問題を話題にし、国会でも一部論戦になるなど、話題になったのが本件です。
ただし、厚生労働省保険局が提出したこの概算については、朝日新聞も報じた通り「国保全体の1.15%、総額111億円」としている内容が出ていましたが、医療法人や現場を見ている人間からすれば「そんなわけねえだろ」というのが肌感としてあります。本件については、まず、先般厚生労働省から一部調査結果が発表されました。
在留外国人の国保適用・給付に関する実態調査等について
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000517334.pdf
で、これもまた、医療現場からすると「なんだこれ」って資料になっとるわけです。そんなわけねえだろ。どうしてこうなった。森光敬子さんも鹿沼均さんもしっかりしろ。さすがに「外国人の受診状況に問題ありません」と国会で言われてしまうと大変医療現場としては困るわけなので、もう少しちゃんとした議論をして行きたいと思います。
先に結論をば
長いので、先に結論を4点ほどに整理しておくよ。
・在留外国人の国民健康保険料の未納率が高く、特定の国籍(ウズベキスタン人85%、スリランカ人80%、ネパール人71%など)で深刻な状況となっており、自治体は法定外繰入金(税金)で穴埋めせざるを得なくなっている。板橋区では外国人全体の国保未納率は44%にのぼっている。
・医療機関における外国人患者の医療費未払い問題も深刻で、外国人の国保未納は自治体から法定外繰入金として日本国民の税金で穴埋めされ、医療費未払いは医療機関の貸し倒れとして赤字に直結している。要するに、日本人のカネで外国人の医療費を埋めてあげている状況に変わりはない。
・国保未納と医療費未払いを合わせた年間損失額は推計で4,450億円から6,800億円の間と見積もられ、特定の業種や入国ブローカーを介した組織的な制度悪用の可能性も指摘されている。ここに、国保を支払っている外国人による高額療養費の金額が「載る」。
・対策として、入管との連携強化、自治体間の情報共有システム構築、入国税の徴収、外国人保険加入の義務付けなどが提案されており、インバウンド推進や外国人労働力確保と並行した対応が必要とされている。
まず、在留外国人の国民健康保険(国保)未納問題が全国の自治体で深刻化しています。まあ、分かっちゃいたけど、実際に調べてみると大変なことになっておりましたので、守秘義務の壁を抜けて上手く整理して政策主張に結びつけてよね、というのが本音でございます。
在留外国人の国保未納が問題である件について
出入国管理庁(法務省の外局)では、23年以降の外国人による国民健康保険の未納状況の悪化を懸念する要望もあったことから、東京都板橋区、練馬区、神奈川県横浜市の3自治体・特別区に対し在留外国人の国保未納状況を調べています。
これによると、板橋区のデータでは国籍別に分析した結果、ウズベキスタン人85%(156人中、未納者135人)、スリランカ人80%(202人中160人)、ネパール人71%(1,646人中1,165人)という高い未納率が確認されており、国保制度の根幹を揺るがす事態となっています。8割未納って何だよという話になるわけですが、母数が多い分、中国人34%(6,532人中、未納者2,243人)で中国人だけで未納総額が1億1,700万円(23年度)に上ります。
一番の問題は、これらの外国人国保の未納があると、自治体・市区町村は年度予算から一般会計として全額を法定外繰入金で穴埋めしなければなりません。つまり、外国人による国保未納はダイレクトに自治体財源から補填されることを意味し、すなわち税金で外国人の未納分国保を払ってあげているかたちになります。
このような状況は一部の地域だけの問題ではなく、外国人居住者が多い都市部を中心に広がりつつあります。今回、東京都板橋区、練馬区、神奈川県横浜市で調査が実施できた理由は、単純に「ちゃんと区・市役所が調査を実施できるだけの優秀な職員とマンパワーがあったから」に他なりません。むしろ、問題となるのは外国人が多く居住する自治体・市区長ションのうち、外国人管理が生き届かない中規模以下の自治体で実態把握がむつかしくなる点でしょう。繰り返しになりますが、自治体にとっては国保特別会計の健全性を保つために、一般会計からの法定外繰入金で国保欠損を穴埋めせざるを得ないため、日本人住民を含む全体の区財政に大きな負担がかかっています。新宿区においても国保特別会計の財政状況は厳しく、外国人問題を抜きにしても財政的に困難な状況にあります。
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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント


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