手術前の投薬で男性死亡、和解成立 病院側、両親に賠償金6500万円支払い

福岡地裁=福岡市中央区
福岡地裁=福岡市中央区

佐賀県唐津市の唐津赤十字病院で令和2年、同県の男性=当時(39)=が手術前の薬物投与中に容体が急変し死亡したのは病院側がリスク管理を怠ったためだとして、両親が日本赤十字社に約8千万円の損害賠償を求めた訴訟は7日、福岡地裁(加藤聡裁判長)で和解が成立した。原告側によると、病院側が過失を認め謝罪し、損害賠償金6500万円を支払う。

訴状によると、男性は平成31年12月末に両足を骨折し入院。翌年1月の手術直前に行った血液検査で、血栓が生じている可能性を示す数値が基準の50倍以上あったにもかかわらず、医師は詳細な検査を行わなかった。手術室で薬物投与後、男性は肺動脈血栓塞栓症を発症し、死亡したとしている。

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