大阪・関西万博チケット購入者の個人情報大量抜き取りに批判続出 「保護方針」改正へ
4月の開幕が目前の大阪・関西万博の電子チケット購入時や施設予約の際に必要となる「万博ID」をめぐり、個人情報の取り扱いについての疑義が生じている。2月5日の国会質疑では法律上の不備を指摘され、ネット上でも「個人情報が売られる」「怖い」などの批判の声が上がる騒ぎとなった。 問題になったのは万博利用者が「万博ID」取得時に求められる「顔画像や指紋などの生体情報」などセンシティブなものを含めた個人情報の取り扱いについてだ。万博の主催者である公益社団法人2025年日本国際博覧会協会の個人情報保護方針では、同協会が取得する個人情報にはユーザーの基本情報(氏名、性別、住所など)、支払い及び決済に関する情報(クレジットカード番号等)のほかに、位置情報、生体情報(顔画像、音声、指紋等)、所属先に関する情報(企業名、団体名、部署名、役職等)、医療に関する情報(障害者認定の有無等)、SNSに関する情報(アカウントやパスワード、プロフィールに関する情報等)が含まれる。ID取得時に申し込みフォームに入力する情報としては既婚・未婚の別、子どもの有無、趣味嗜好などが列挙されている。 これについて5日の衆議院予算委員会では、れいわ新選組の大石晃子議員が、プライバシーに踏み込んだ個人情報を大量に抜き取る必要性、およびそれらを制度的に第三者へと提供できる立て付けとなっていることを問題視する質疑を行なった。大石議員は同方針が個人情報保護法第17条(個人情報を取り扱うにあたっては利用目的をできる限り特定しなければならない)に抵触している疑いも指摘。「近畿地方の府県では学校教育の一環として児童生徒を万博に参加させる事業計画があるが、そこで個人情報保護を守らないのは教育に悪い」と批判した。 同方針では前述の通り取得する個人情報に「障害者認定の有無」も含めているが、これについても個人情報保護法第2条3項が本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないように、その取り扱いに特に配慮を要するものとして政令で定めた「要配慮個人情報」に該当しており、扱いには特に慎重さが求められるものだ。 「第三者への提供」には、ネット上でも不安視する声が相次いだ。同方針が個人情報の提供先として挙げた「第三者」の一つ「政府」の中には、「博覧会に関係する規制当局」や「地方自治体」と並んで「外国政府」も含まれている。