ダンジョンにカーバンクルへ転生するのは間違っているだろうか?


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作:ヒメコロノミコン
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第二話:生存戦略


 

 うん、まぁ仕方ない。転生したからには死にたくはないし、頑張るとしよう。だが、どうしようか。

 カーバンクルは、あまり戦闘には秀でていない。体のサイズは小さくて力も強くない。だがその分逃げて生き残る能力は高い。

 カーバンクルの持つ特性は、俊敏な足とサイズの小ささによる発見のしづらさ。そして、膨大な魔力とその魔力から作られるドーム型の結界だ。

 

 

 だが、この生存能力も第一線級の冒険者達からすれば容易に対処できるものだ。

 それに圧倒的数の差で普通に捕まって殺されかねない。

 それらを解決する方法としては、強くなるしかない。幸いなことにモンスターの強くなる方法は、覚えている。

 それは魔石を食べることだ。

 

 

 モンスターの体内には魔石と呼ばれる核が存在する。

 この核を破壊されたり、取られるとモンスターは黒い灰になって消滅する弱点であり、モンスターが食べるとを強化する事ができる。

 

 

 モンスターの中には、魔石を取り込む事で強化種と呼ばれるモンスターを襲い、普通のモンスターよりも強くなった個体になる。

 強化種によって強化される内容は変わって、元々の能力が強化されるものや、知能を得て特殊な行動をする個体、姿が変わる個体、さらに本来なら持たない能力を持つ個体もいる。

 これを利用する事で強くなればもし見つかっても逃げれる可能性が上がるし、最悪殺せばいい。

 

 

 …しかし、躊躇いもなく人を殺す選択を思いつけるのは、俺の前世からの人間性なのか。それともモンスターに転生したからなのか…。

 まあ、そこは今問題ではない。問題はそもそもカーバンクルが戦闘に向かない点だ。

 そうなると方法としては二つ。一つは冒険者が残した魔石を食べる。しかし、これは近くに冒険者がいる可能性も高いしそもそも魔石は換金するのに大体拾われる。

 となると、もう一つの方法。知恵と工夫でモンスターを倒して魔石を手に入れる。これしかない。

 

 

 

 しかし、カーバンクルには攻撃手段が殆どない。となると武器なんかで補いたいが、そもそも手が物を流れるようなものじゃない。

 どうすればいいか。うーん。……あれ、この方法ならいけるか?

 硬い敵は無理だが、あのモンスターならダメージは通るかな?

 うん、なら実際やってみよう。あいつらならカーバンクルの能力的にも逃げられそうだしな。

 

 

 さて、その前に自身の能力を一度確認してそこら辺でアイデアを試してから挑もう。

 

 

 

 

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 よし、結界の出し方も自身の今の能力も把握した。

 アイデアも実行できそうだし、一度目標の能力も把握した。

 あとは…もしかしたら自身が異端児でない場合もあるがそれならそれでモンスターからの安全は強化種と巻き込まれ以外には確保される。

 それに誘き寄せるのは普通にできるから問題はないな。

 …まぁ、自分が異端児である想定で動こう。楽観視するくらいなら慎重でいたほうがいい。

 

 

 さて、準備をしようか。

 

 

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