桁数の多い数の割り算の計算を、筆算以外の方法で計算することはできますか。
この問題のように、割り算が連続する場合は、ある工夫をすることで簡単に答えを出すことができてしまいます。一緒に学んでいきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
(−12)÷(−12)÷12
負の数の割り算の問題ですが、二桁の数がたくさんあって計算が面倒に感じますね。
どのようにすれば簡単に計算できるか、一緒に考えていきましょう。
解答
答えは「1/12」です。
どのようにして答えを出すのか、次のポイントで一緒に見ていきましょう。
ポイント
大事なのは「負の数どうしの掛け算や割り算は正の数」になることです。つまり、掛け算・割り算においては、負の数の個数によって答えの符号が決まります。以下のように考えましょう。
・負の数が奇数個であれば、答えは負の数
・負の数が偶数個であれば、答えは正の数
これが理解できれば、あとは割り算の計算をするだけですね。
今回の問題は負の数が二つあるので、答えは正の数になります。ですので、符号を無視して「12÷12÷12」だけを計算すれば、その答えがそのまま今回の問題の答えになりますね。
12÷12÷12
=1÷12
=1/12
上記のように、最初に答えの符号を決めてから計算すると、簡単に答えを出すことができます。こちらのほうがミスなく、簡単に、早く答えにたどり着くことができます。
計算の注意点
さきほど、「12÷12÷12」の計算をしましたが、左から順番に割り算をするようにしてください。後ろの「12÷12」から計算をしてしまうと、答えが変わりますので注意が必要です。
12÷12÷12
=12÷1
=12
まとめ
負の数の計算の考え方を復習するいい機会になったのではないでしょうか。
負の数があると計算するのが面倒になると思いますが、先に符号を決めてしまえば計算にかかる時間を短縮することができますね。
計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。負の数が含まれた四則混合の問題などもありますので、余裕のある方はそちらの問題にもぜひチャレンジしてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。たくさんの受験生のためになる良質な問題を作成し、どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。
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