本日の週刊誌報道につきまして、経緯の詳細をご報告します。

FC町田ゼルビア社長の藤田です。

私もABEMAなどでメディア業を営む身として、以前より、複数の週刊誌やスポーツ新聞に黒田監督に関するネタを持ち込んでいる人がいるという噂はちらほらと聞いていました。ただ、なかなかどの週刊誌も記事化に動かないので、おそらく大したネタではないのだろうと予想していました。
(余談ですが、なぜ私がこれをアメブロで書かないのかと思われる方がいるかも知れませんが、noteも上場前からの投資先であり、今後サッカーに関することはnoteに書こうと思います。)
それでは最初に質問状が届いた日から本日までの約3週間の間におきたことをご報告します。

3月17日(月)、クラブの問い合わせ窓口宛にFLASH編集部より質問状が届きました。

【 質 問 状 】
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 現在小誌FLASH&WEB版Smart Flashでは、貴社が運営するサッカーJ1「町田ゼルビア」の監督、黒田剛氏のパワハラ問題についてチーム関係者に取材をおこなっております。
今回の件に関し、以下に質問いたしますので、お答えいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

1、2024年に、貴クラブは一年で13人もの選手を放出しました。なかには、長年チームを支えた中心選手もいましたが、黒田監督はこうしたベテラン選手をチーム内で「あいつは造反者だ」などと呼び、「チームの雰囲気を悪くする存在だ」と、たびたび公言していたと伺っております。特に、2023年に貴クラブから放出された●●●●氏に関しては、現役引退後にスタッフとして貴クラブに復帰しましたが、黒田監督の「選手に悪影響を及ぼす可能性があるから選手と接触させるな」との考えで、選手の練習が終わった午後以降の出社を命じられるなど、冷遇を強いられていると伺っております。こうした発言や●●氏に対する処遇は、事実でしょうか。

2、2024年6月ごろ、当時貴クラブのコーチだった●●●●氏に対し、練習中に黒田監督が「俺の言うことが聞けないなら、お前なんてもういらない」などと、●●氏を選手らの前で怒鳴りつけたと伺っております。その後、黒田監督の指示で、●●氏は試合中ベンチに入れず、遠征先でも前泊させないなどの処遇にしたと伺っておりますが、こうしたことは事実でしょうか。

3、2024年12月、ミーティングの際に●●●●マネージャーに対し、「なぜこんなに日程ができてないんだ」などと高圧的に怒鳴りつけ、1時間ほど沈黙が続いたことがあったと伺っております。こうした黒田監督からの日常的な圧により、●●氏は適応障害に陥り、現在休職していると伺っていますが、これは事実でしょうか。

4、2024年沖縄キャンプで、黒田監督がインフルエンザに罹ったことがあったと伺っておりますが、黒田監督が一般的な隔離期間・チームの規約に反し、スタッフらとともに会食に出かけたことがあったと伺っております。これは事実でしょうか。

5、黒田監督が現在、上記のようなパワハラ行為をおこなってきたことを問題視したチーム関係者が、日本サッカー協会に告発しており、同協会・Jリーグも調査に動き出していると伺っております。こうした状況について、どのようにお考えでしょうか。

質問は以上です。回答は3月18日(火)16時までにお願いできればと思います。また回答は、電話、メール、ファクスのいずれでも結構ですので、よろしくお願いいたします。 また、これに関連し、3月14日の練習後に、神社2社に連続して参拝する黒田監督の様子のお写真がございまして、そちらを掲載の予定となっております。 何卒、宜しくお願い致します。

光文社 FLASH編集部
編集 ●●●●
記者 ●●●●
〒112-8011 東京都文京区音羽1-16-6
03-5395-●●●●(TEL)
03-3942-●●●●(FAX)
080-●●●●-●●●●(携帯)
●●●●●●●●@kobunsha.com

まずは、黒田監督に連絡を取りました。監督はインターナショナルウィークの束の間、北海道に帰省していて、これから飛行機に乗って戻ってくるところでした。その飛行機の中から、長い文章で全くの事実無根であることを私に伝えてくれました。他のフロントスタッフにも話を聞きましたが、これは出鱈目であると確信を持ちました。
それでも、ひとたび記事にされれば、SNSで監督が火炙りの刑になるのは目に見えています。誤解のされようによっては、監督としての輝かしい未来も、その才能も、全てを失ってしまう恐れもあると感じました。

通例として、週刊誌から質問状が届いた場合、質問に関する内容が記事になるのはもうほぼ確定です。これはほとんど死刑宣告に近いものなのです。(これも余談ですが、ABEMAではスキャンダルの質問状が届いてから記事が出るまでの慌てふためきをテーマにした新作ドラマを製作中です)

3月18日火曜、私はなんとか思いとどまってもらおうと、自分で文面を作り、かなり強い言葉を使って返答することにしました。


光文社 FLASH編集部
編集 ●●●● 様
記者 ●●●● 様

質問状の内容、確認しました。 事実を混ぜながら、大半が事実無根の嘘と憶測で構成された文面であり、とても看過できません。
もし、このままの形で記事にされるのであれば、遺憾でありますが、直ちに●●●●様、●●●●様、光文社様に対し、法的措置の準備に入らせて頂きます。

なお、本件につきまして、監督の黒田剛が取材に応じますのでぜひお越しください。 正確で公正な記事を書いて頂けますよう、切に願っております。

株式会社ゼルビア 代表取締役社長兼CEO 藤田 晋


この返答を受けて、おそらく、すぐに記事にするのを思いとどまってくれ、3月20日(木)に我々のクラブハウスまで来て黒田監督を取材してくれることになりました。
そこでの取材は2時間に及びます。
私は立ち会うことはできず、取材の直後に録音されたものを全て聞きました。黒田監督は一つ一つの質問に丁寧に、明確な根拠を交えて否定していて、非常に説得力がありました。私には週刊誌が記事化できるような内容は何一つないと感じられ、安堵しました。
ただ、内容は大したことなくても、見出しのインパクトがあれば、書かれた方は命取りです。特に昨今、「パワハラ」という言葉には簡単に表舞台から葬り去るほどの力があります。万一それでも記事が出た時に備え、念のため、第三者の弁護士たちによる調査委員会を立ち上げ、パワハラが本当にあったのかを調査してもらい、意見書をもらうことをこの時点で決めました。

そして翌週、3月26日(水)、再度FLASH編集部より質問状が届きました。

2025年3月26日
株式会社ゼルビア
ご担当者様

【 質 問 状 】
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日、直接取材させて頂いた、サッカーJ1「町田ゼルビア」の黒田剛監督のパワーハラスメント問題についてお伺いしたい点がございます。
今回の件に関し、以下に質問いたしますので、お答えいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

1、3月20日の黒田監督への取材では、全面的に否定されたパワハラ行為ですが、本誌では当事者らを複数人取材しております。我々の取材には、監督のパワハラ行為を否定しておらず、また具体的なパワハラ行為の証言も得ております。そのうえで、ご見解にお変わりありませんでしょうか。

2、現在、Jリーグが貴クラブのスタッフらに対して聞き取り調査を行っていると伺っております。それは事実でしょうか。

質問は以上です。回答は3月27日(木)15時までにお願いできればと思います。また回答は、電話、メール、ファクスのいずれでも結構ですので、よろしくお願いいたします。
何卒、宜しくお願い致します。


光文社 FLASH編集部
編集 ●●●●
記者 ●●●●
〒112-8011 東京都文京区音羽1-16-6
03-5395-●●●●(TEL)
03-3942-●●●●(FAX)
080-●●●●-●●●●(携帯)
●●●●●●●●@kobunsha.com

1、は特に何も新しいことは聞いてきてないですが、2、は明確に否定できます。Jリーグがスタッフに聞き取り調査を行っているという事実はありません。
再度私は自分で文面を書いて返答することにしました。

光文社 FLASH編集部
編集 ●●●● 様
記者 ●●●● 様

先日はクラブハウスまで足を運んで頂いて、監督へ取材していただき、ありがとうございました。感謝します。

ご質問状の内容、拝見しました。
まず、Jリーグが我々のスタッフらに対して、直接聞き取り調査を行なっているという事実は一才ありません。

ただ、Jリーグからの共有はありました。 それは匿名で、JFAが設置している「暴力等根絶等通報窓口」に通報があったからです。
週刊誌やスポーツ新聞各所に持ち込んでいるのと同じ人物と思われる方が、同じ内容を送っています。通報があれば、リーグ側はクラブと対応を協議しなければなりません。それだけです。

匿名で、通報や告発というのは誰にでも出来ます。
もし仮に、それが個人的な恨みや復讐心のためだったとしたら、影響力のあるメディアが加担して良いのでしょうか?
昨今、パワハラは大きな社会問題となっており、それに苦しむ人たちのためにも、メディアが悪用されないよう、慎重に真実を見極めていただきたいです。

本当にFC町田ゼルビアでパワハラが常態化していて、それに苦しんでいる人がいて、声を上げられないとしたら、それはメディアの力で明るみにするべきだと思います。
ですが、今回、そんな状況ではないと断言できます。

この話を持ち込んだ方の話だけではなく、たくさん人のいる普段の練習の日にクラブハウスに来て、ランダムにご指名いただいて構いませんので、スタッフや選手に取材して頂けませんでしょうか?

また、普段現場にいるわけではありませんが、社長である私(藤田)も必要であればいつでも都内で取材を受けます。 どうか、中立的で公正な記事を書いていただけますよう、お願いいたします。

FC町田ゼルビア 代表取締役社長兼CEO
藤田晋

正直、これを書きながら、もうネタが弱くて記事化を諦めてくれるのではないかと期待していました。
しかし、また翌週、3月31日(月)に3度目の質問状が届きました。


2025年3月31日
株式会社ゼルビア
ご担当者様

【 質 問 状 】
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日より、直接取材させて頂いた、サッカーJ1「町田ゼルビア」の黒田剛監督のパワーハラスメント問題についてお伺いしたい点がございます。
今回の件に関し、以下に質問いたしますので、お答えいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

1、先日のご回答では、藤田晋社長は、町田ゼルビア内部でパワハラが常態化しているなどということは「ないと断言できます」と強く否定されていましたが、今回Jリーグに告発された事例について、藤田社長への共有があったのでしょうか。そうしたチーム内の調査の上で、パワハラはないと断定されたということでしょうか。また、そうでないのだとしたら、前回のご回答の根拠を伺えればと思います。なお、本誌は3月27日のご回答以降も、複数人から黒田監督のパワハラの証言を得ております。

2、本誌の取材では、Jリーグへの通報自体は実名で行われた、という状況だと確認しております。そのうえで、「匿名で、通報や告発というのは誰にでも出来ます。もし仮に、それが個人的な恨みや復讐心のためだったとしたら、影響力のあるメディアが加担して良いのでしょうか?」という前回のご回答に変更はございませんでしょうか。

質問は以上です。回答は4月1日(火)15時までにお願いできればと思います。また回答は、電話、メール、ファクスのいずれでも結構ですので、よろしくお願いいたします。
何卒、宜しくお願い致します。

光文社 FLASH編集部
編集 ●●●●
記者 ●●●●
〒112-8011 東京都文京区音羽1-16-6
03-5395-●●●●(TEL)
03-3942-●●●●(FAX)
080-●●●●-●●●●(携帯)
●●●●●●●●@kobunsha.com

どう見ても社長が直接対応しているのに、毎回、ご担当者様という宛先で届きます。
でも、自分たちのフルネームや携帯などの連絡先を明記していて、いい加減な編集者や記者ではなさそうです。なんとか彼らのメディアとしても良心、その矜持に賭けてみたいという気持ちが私にはありました。

今回の質問状に関しては、1、に関してはまた何も言っていないようなものですが、2、に関しては、Jリーグからのメールに「匿名で通報が寄せられました」と書かれてるので明確に否定できます。

光文社 FLASH編集部
編集 ●●●● 様
記者 ●●●● 様

再度のご質問状ありがとうございます。 Jリーグへの通報自体は実名で行われたと確認しているとのことでしたが、Jリーグの法務・コンプライアンス室の方から弊社COOの上田武蔵に送られた、3月24日(月)のメールに、

「過日、JFAが設置している「暴力等根絶等通報窓口」へ貴クラブの黒田剛監督に関する匿名の通報が寄せられました。」(原文ママ)

とあります。我々としては、誰が通報したり、光文社様の取材を受けたりしているのか全く分からない状況で、犯人探しのようなこともしていませんので、実名を教えていただけるなら知りたいです。 中立的な立場で、その方の言い分にも耳を傾け、寄り添う用意もあります。

また、今回Jリーグに告発された内容については、すぐに私に共有されています。内容について、黒田監督からも話を聞きました。前回、クラブハウスに来て頂いたときのインタビューの録音も2時間近く、全て聞いてます。ご承知の通り、監督は大半を否定していますし、事実があったにしても、私にはとてもメディアが記事すべき内容には思えませんでした。
それでも、これが氷山の一角というのであれば、記事にして明るみにすべきでしょう。そういう状況ではないので、強く否定しているのです。
確かに、インタビュー時に仰られていた通り、言った側と言われた側では受け取り方が違うという側面もあると思います。どのレベルをパワハラと見るかも意見が分かれるところでしょう。 それについては、先日より第三者委員会の弁護士がクラブの選手、スタッフにヒアリングを進めており、近く意見書をもらえる予定です。

現在、重要なシーズンを戦っている真っ只中で、選手とスタッフは目の前の一戦を落とさないよう全力で集中しています。 記事にする際には、どうか慎重なご判断をお願いします。

FC町田ゼルビア 代表取締役社長兼CEO 藤田晋

全て原文のままなのですが、「第三者委員会」と書いたのは、第3者による調査委員会の間違いです。
しかし、独自に調査を行っていることを伝え、その結果を待って欲しかったのですが、4月6日(日)、本日、この記事が出ました。


非常に残念です。
並行して訴訟も行いますが、訴訟には長い時間がかかり、たとえ勝ったとしてもその時にはもう手遅れです。
この記事がきっかけで炎上し、ネットリンチに遭い、パワハラ監督のレッテルを貼られ、デジタルタトゥーが残れば、黒田監督の今後のキャリアを終わらせるだけの力があります。
いつも1人で批判の矢面に立ちながら、FC町田ゼルビアを快進撃に導いてきた監督がそんな目に遭うのを、いくらなんでも指を咥えてみているわけにはいきません。
なんとしても阻止するために、私も覚悟を決めてこの記事を書いています。

調査委員会の報告書の内容は非常に赤裸々ではありますが、それを読んでいただければ、いかにこの記事が酷いものであるか、わかってもらえると思います。





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コメント

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https://x.com/fcmachidazelvia/status/1908708853195432441?s=46&t=CNr8yEmZLplkHMSg8Ru3sQ

こちらのクラブ投稿では、「クラブ内で第三者委員会」と明記されていますが、こちらは誤りということでしょうか?
「クラブとは利害関係のない特別調査委員会」と矛盾しているように感じます。

また、Jリーグと協議した上で対応すると発表した中で、経営陣の独断?で状況説明に至った理由を教えて頂けますでしょうか?

(特別調査委員会の調査報告書より先に藤田社長による状況説明noteがアップされた理由)

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本日の週刊誌報道につきまして、経緯の詳細をご報告します。|FC町田ゼルビア社長
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