伝統と思い出、心の中に 厚沢部・鶉小で閉校式 142年の歴史に幕【厚沢部】
万感の思いを込めて合唱する児童
3月末で142年間の歴史に幕を閉じる厚沢部鶉小学校(井田昌之校長、児童11人)で23日、閉校式があり、児童や教職員、同窓生ら約130人が慣れ親しんだ校舎に別れを告げた。
同校はこの1年、「特別な1年を最高の1年に」を合言葉に、最後となる運動会、学芸会などの学校行事や日々の教育活動に取り組み、閉校式を迎えた。
式で佐藤正秀町長が「鶉小学校は地域のシンボルだった。歴史と伝統は終わることなく皆さんの心の中に遺産として生き続ける」と式辞。学校を代表し、井田校長が「鶉小学校で得た宝物を大切に未来に向かって力強く歩んでください」と児童に激励の言葉を贈り、佐藤町長に校旗を返納した。
児童を代表し、唯一の6年生の加賀龍誠君が「学校はなくなるが、皆さんの心の中にある鶉小の思い出を大切にしてください」とあいさつ。児童全員で「変わらないもの」を合唱し、はつらつとした歌声を響かせ、有終の美を飾った。
児童が生成AIを活用して作った閉校記念ソングや歴史を振り返る動画もお披露目された。
同校は1882(明治15)年12月、創立。当時の児童数は13人だった。
1918(大正7)年には同校含め近隣3校を統合し、「鶉尋常小学校」に改称。82年には創立100周年記念式典を挙行し、84年には現校舎を新築した。「進んで学ぶ子・思いやる子・がんばる子・健康な子」を教育目標に地域の自然を生かした体験学習や一輪車などによる体力づくり「鶉っ子タイム」など特色あふれる教育活動を続けてきた。
4月から在校生の3~5年生10人は厚沢部小学校へ通学する。
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