世界を救う英雄を育てた英雄


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作:スカイハーツ・D・キングダム
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第1話 オラリオ


 

一夏「はぁ…はぁ…はぁ…畜生が…」

 

アルフィア「ふむ……恩恵を刻んでない者にしてはまあまあと言ったところか」

 

一夏「……化け物がぁ……(こいつ……最後まで全力を出さず圧倒しやがって……やべっ…意識途…切れ…そぅ……)」

 

アルフィア「……安心しろ……お前次第ではその化け物に成れる資質はあるぞ…まあ…聞いてはいないか」

 

この日

織斑一夏は 人生最大の敗北を味わった

 

そして彼は この敗北を決して忘れることはなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【数年後】

 

一夏「………嫌な夢見たな」

 

ここは 世界で唯一ダンジョンの存在する迷宮都市『オラリオ』

 

この都市には、数多の種族や神々が集い生活し、神が主神となり様々な生業を担う『ファミリア』を形成し、今日までこの地に根を下ろしていた

 

そんなオラリオのとある一室にて、早朝、織斑一夏は目を覚ました

 

一夏「ふぁ〜(久しぶりに、あのクソアマに負けた時のが夢に出てくるとか、今日は厄日か?)」

 

部屋を出た一夏は、欠伸しながら憂鬱な気分を味わいながらも廊下を歩き出す

 

一夏「……(あの敗北からもう、それなりに経ったのか…意外と早いな)」

 

アルフィアに敗北した日から数年

一夏はアルフィアに連れられ、ヘラ・ファミリアに入団することとなった

 

これは後に知ったが、かつてのヘラ・ファミリアはオラリオにて、神ゼウス率いるゼウス・ファミリアと共にオラリオ最強の2(大派閥としてその名を轟かせるほどの最大大手ファミリアだった

だが、過去の戦いにて、ゼウスとヘラ 2つのファミリアは壊滅的な被害を受け、弱りきっていたところを後の、そして現在のオラリオ2大派閥であるロキ・フレイヤファミリア筆頭に多くのファミリアに

オラリオを追放されることとなった

 

その為現在のヘラ・ファミリアはほぼ隠居引退同然となっていた

 

そんなヘラ・ファミリアの主神、女神ヘラの数少ない眷属の1人だったアルフィアに無理矢理連れ出され、その上無理矢理眷属の1人に加えられることとなったのだ

 

そこで彼は、アルフィアからの地獄とも言える指導の元、着実に実力を付け、ヘラの眷属になって約3年後、一夏ともう1人のヘラの眷属はアルフィアとヘラの元を離れ、オラリオへ旅立ち、それから3年が経過した

 

団員1「お、おはよう一夏!」

 

一夏「あぁ…はよう」

 

団員2「どうしたの?今日は随分と不機嫌そうね」

 

一夏「あぁ…ちょっと嫌な夢見て憂鬱な気分になってるだけ」

 

団員1「そ、そうか…まあたまにそういう事あるもんな、俺なんて昔付き合ってた彼女に振られた時の夢見ることあるからな」

 

一夏「嘘だろお前彼女いたのか。彼女いない歴=年齢だって思ってた」

 

団員1「いやお前どういうイメージで見てたんだ!?」

 

一夏「悪い悪い、お前よく歓楽街に足運んでたから、彼女作るくらいなら歓楽街で女と遊んでる方が好きなのかって思ってな」

 

団員2「ねぇ、その話し詳しく聞かせて」

 

団員1「ヤバ!」

 

今こうしてごく普通に何事もなく話しているように見える一夏だが、こう見えても今話した団員達と同じファミリアの眷属ではない

 

ここは、都市の治安維持を担う、男神ガネーシャ運営する探索系ファミリア『ガネーシャ・ファミリア』のホーム『アイアム・ガネーシャ』

 

オラリオに来てすでに3年が経過しているが、未だに彼の所属ファミリアはヘラ・ファミリアのままである

 

それではなぜ、彼はよそのファミリアに、まるでファミリアの一員であるかのように振る舞うのか

 

それはオラリオに来た初日に遡る

 

オラリオに来たその日、身元確認の為質問をしていた検問先のファミリアの眷属、それこそがガネーシャ・ファミリアだった

 

一夏ともう1人は隠さずに自分達がヘラの眷属であると告げると、多くの者が驚愕し、まるで獣を前に最大限の警戒網をはるかの如く囲うのだった

 

というのも、かつて最盛期だったヘラ率いるヘラ・ファミリアはその圧倒的な力で自分達に危害を加えようとした、もしくは気に食わないファミリアを次々と潰す凶暴性を秘めており、特に主神のヘラを知る神々からは最強最悪(クレイジーサイコ)超絶残虐破壊衝動女(ハイパーウルトラヒステリー)最低最凶の女神(ヤンデレ)と評されるほど恐ろしい女神だったらしく、ヘラの眷族は皆ヘラに似て異様な嫉妬深さと独占欲を持った、ファミリア全体が魔境の様な恐ろしい魔窟だったそうだ

 

そんな彼女達を恐れていたオラリオ中のファミリアだが、腐っても都市最強ということもありその揺るぎない地位を欲する者は後を絶たず、恨みを持つ反面何処かで蹴落とし代わりに自分達のファミリアが上に立とうと企む者がいた

 

その為、強大な戦いに敗れた同じく元最強のゼウスと共に追い出すことに迷いはなかった

 

だが、かつてのヘラ・ファミリアを知る者達は、いずれ自分達に復讐でもするのではと、追い出した後も警戒を続けていた

そして追い出して何年も経った頃、ヘラ・ファミリアを名乗る者が2名現れ、警戒するのは当然のことだった

 

しかし一夏ともう1人はその事情を知ってなお自分達を警戒する神々に自分達は復讐しようとは思ってない

それどころか一夏からは

 

一夏「チッ…ヘラ・ファミリアの前任共が、テメェらが余計な事をしまくったせいでシワ寄せが俺達にまで降りかかって来ちまっただろうが」

 

と、もう既にいない先輩にあたるはずのかつてのヘラ・ファミリアの者達へ悪態つく始末

 

神には下界の人間達の嘘を見抜く力がある為、彼らの言葉に嘘はないことは理解したが、それでもヘラの眷属ということもあり警戒する意識を緩めない

 

そこで取った処置が現在オラリオで治安維持をしているガネーシャ・ファミリアと女神アストレア率いるアストレア・ファミリアにそれぞれを監視という名の居候をさせることにした

 

こうして一夏はガネーシャ・ファミリアへ もう1人はアストレア・ファミリアに監視を受けながら住み込みすることとなった

 

また、この世界には神から恩恵を刻まれることで眷属になるのだが、眷属となった者は都市のギルドへ行き所属ファミリアの明記と冒険者登録をしなければならず、ふたりは変わらずヘラ・ファミリアのままで冒険者登録することとなった

 

そうして月日が経ち、最初は自分達を警戒していたガネーシャ・ファミリアの眷属達とも打ち解け、現在では気安い眷属同士の関係にも見えるほどコミュニティを築くことができたのだった

 

団員2「あ、そういえば今朝、団長が一夏起きたら自分の所に来るように言ってたわよ」

 

一夏「シャクティが?分かった、すぐ行く」

 

こうして彼のオラリオでの1日は始まるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガネーシャ「俺がガネーシャだ!!!!」

 

一夏「うるせえ!!朝から大声で騒ぐな!!」

 

ガネーシャ「ごふぅ!」

 

ガネーシャ・ファミリアホームにある団長室にて、扉を開けた瞬間ハイテンションで騒ぐガネーシャ・ファミリアの主神ガネーシャを手加減込みのパンチで黙らせ地面に疼くませる

 

一夏「おはようシャクティ。相変わらずお前の主神はテンション高いな。もう3年経つのに未だに慣れん」

 

シャクティ「ああ、コレの性分は一生治らないだろうから、お前も慣れろ」

 

そんな目の前で己の主神を黙らせた一夏に何事もなく取り合う青髪の女性は、ガネーシャ・ファミリアの団員達を率いる団長のシャクティ・ヴァルマ

 

シャクティ「我々は今日も都市の治安維持をアストレア・ファミリアと合同で行うつもりだが、お前はどうするつもりだ?」

 

一夏「あぁ、今日もダンジョンに潜ってくるわ。なに、そんなに深い所へ潜るつもりはねえから、必要になったら呼べよ」

 

シャクティ「そうか。わかった……いつもすまないな。本来、お前はガネーシャ・ファミリアの者でもないのだから、我々の業務に付き合う必要はないのだから」

 

一夏「なに、一宿一飯の恩って奴だ」

 

シャクティ「だが……もう、お前への監視は解いている。お前はもう、この都市に害をなす存在ではないことは、この3年のうちでよく理解している。だから」

 

一夏「シャクティは……俺がここから出てってくれたほうが嬉しいのか?」

 

シャクティ「!そ、そうではない」

 

一夏「わかってるよ。お前の気持ちは。俺をいつまでも縛っているみたいで嫌なんだろ?言っておくが、別に俺は縛られてるなんて思っちゃいねえよ。それに、最初は扱いとしては不満だったが、今じゃここでの暮らしは割と気に入ってんだ。俺はガネーシャの眷属になるつもりはない。だが、お前を含めたガネーシャ・ファミリアの面々は仲間とも、ダチとも思っている。だから、必要なら助けるだけ。おわかり?」

 

シャクティ「!」

 

一夏「ま、そういうわけだから、俺もう行くわ。そろそろ約束の時間に遅れてしまいそうだしな。今日も1日頑張れよ、シャクティ団長」

 

それだけを言うと、一夏は部屋から出て行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏「よう!遅かったな」

 

???「ああ、悪いな。リューと輝夜の喧嘩の仲裁してたら遅くなった」

 

一夏「たくっ、相変わらずあのふたりはよく喧嘩すんな。ちなみに喧嘩の原因は?」

 

???「それが輝夜がリューの恋愛観をあまりにも懐古すぎるって突っ込んだら刃物交えての大乱闘に発展しかけた」

 

一夏「はぁ…あのポンコツエルフにエセ大和撫子は……まあいいや、それより今日はどこまで行くか?俺は中層辺りまで行こうって思ってんだけどよ」

 

???「なら丁度いい。運が良ければゴライアスと遭遇できるかもしれない」

 

一夏「だな、ンじゃあ目的地はゴライアスの湧く階層までだな。そんじゃ行くぞ六月(ムツキ)

 

六月「ああ、一夏」

 

ダンジョンの入り口にて、待ち合わせに遅れた、一夏と同年代の黒髪の青年は共にダンジョンに潜るのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《キャラクターズファイル》

 

 

織斑一夏 

 

ヘラの眷属になって約6年

冒険者歴3年

 

アルフィアに敗北後、無理矢理眷属にしたヘラと勝手に決めて無理矢理ヘラの元まで連れ出したアルフィアに対し恨みを抱いており、いずれは斬ってやりたいと思い、それが魔法発現へと繋がった。ヘラに反抗した際約2ヶ月近く拷問紛いの事を受けたが、ヘラとアルフィアへの仕返しを胸に耐え続けた結果、ヘラが根負けし、レベル3になったら好きにして良いと言わせた。しかも神々から恐れられるヘラの拷問を受けても自我を保ち反骨精神を崩すことのなかった事から偉業と認められそれからアルフィアの地獄とも言える指導を受けステータスを上げ恩恵を刻んでから僅か3ヶ月(恩恵を刻んだ最初の2ヶ月拷問、鍛錬一ヶ月)でレベル2というレコードホルダーを成し遂げた

 

それから約3年でレベル4間近のレベル3にまで上げオラリオに旅立ち、ガネーシャ・ファミリアに監視を受けながらの居候をする

 

また、ヘラとアルフィアの悲願だった黒竜討伐に対し特に思うことはなく、六月と違い好きに生きようとしている

アルフィアに対しては嫌悪を感じて入るものの越えるべき壁と認識しており、いずれはその不可侵ごと斬り裂いてしまおうと目標を掲げている

 

一方で六月とは同じファミリアで唯一の同性同士ということもあり親友で相方、唯一肩を並べられる存在だと思っている

 

 

 

シン・陰・六月

 

ヘラの眷属になって6年

冒険者歴3年

 

元々極東のとある魔法を呪術として扱う名家の子として生まれてくるも、極東の神に恩恵を刻ませた際に発現した特異性からアルフィアとヘラに拾われるまで蔑まれ落語者の烙印を押され人として扱われることはなかった。ある日思い切って家の者達に反抗した結果、当時レベル1でありながらたった1人で家の者(中にはレベル2、3もいた)を1人残らず叩き潰し、お家崩壊へと導いた。自身を1人の人として扱い厳しいながらも優しく接してくれたヘラとアルフィアに恩義を感じており、彼女達の悲願だった黒竜討伐を自分が成そうとする

 

一方で一夏とは同じファミリアで唯一の同性同士ということもあり親友で相方、唯一肩を並べられる存在だと思っている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回 【危険児二人。ただし最強/最凶】

 

 

 

 





正確な年数は知らないので本作ではオラリオ追放から2年
アルフィアが18歳の頃に一夏を拾い、そこから3年間鍛えに鍛え、一夏達がオラリオへ旅立った3年以内暗黒期に入ったという設定にしています。

ちなみに一夏は異世界に来た当初は14歳であり、今は19歳です。

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