与える喜びを与える喜び。
一人暮らしの女性A様から「今日の宿がまだ決まっていなければ、東京の◯◯まで来て頂ければ泊まって頂ければと思います」とご連絡をいただいた。一人暮らしの女性の家に泊まるだなんて卑猥だと思われたウブな読者もいると思うが、長いこと家なし宿なし甲斐性なしで生きてきた男(私)にとって、これらは極めて日常的な風景である。どのような夜を過ごしたのかは秘密だ。秘密が世界を淫靡にする。秘密があるから、世界は輝く。
スリランカの人々は平気でごはんを捨てる。日本人が見たら「食べ物を粗末にするなんて」と憤慨するが、スリランカ人は「フレッシュじゃないものを食べるなんて嫌じゃん」と平気だ。朝作ったものを朝捨てて、昼に同じものを作って食べる。日本人が見たら「同じものを作るのならとっておけよ!なんのための冷蔵庫だよ!」と怒り心頭だが、スリランカ人は「フレッシュじゃないものを食べるなんて嫌じゃん」と平気だ。何度も何度も同じことを言うと、スリランカ人も「わかったわかった、次からはそうするよ」と言うが、もちろんそれは口だけのことで、誰も何も改善しない。
そんなスリランカ人も、困っている人を見つけたら「可哀想なことだ」と言って、救いの手を差し伸べる。日本人が見たら「やっぱり南国の人たちはあたたかいなあ」とヒューマニズムに浸るが、全然違う。口では可哀想と言うが、顔はニヤニヤしている。救いの手を差し伸べるのは、困っている人の力になりたいからではなくて、困っている人を助けることによって徳を積む(カルマを減らす)ことができると考えられているからで、実に計算高い。助けられる方も、俺がお前に徳を積ませてやる(カルマを減らせてやる)と思っているために、与える側も受け取る側もふてぶてしい。このふてぶてしさが良い。誰も何も謙遜しない。
そんなスリランカは、最近、国として倒産した。ハイパーインフレが起きて、金が価値を失った。さすがにスリランカ人も慌てるかと思われたが、慌てない。通常運転を続けている。停電が起きても「この村に電気が来たのは最近だから、昔の暮らしに戻るだけだ」と平気な笑顔で薪をくべる。スリランカ人が日本人を見たら「こいつらは、なんでこんなことで悩んでいるのだろう」と思うだろう。日本人のストレスは、相手も日本人だと思うからこそ蓄積される。相手のことをスリランカ人だと思えば、たいがいのことは許せる。こちらの心も広くなり、ゆとりができて、幸福になる。
沖縄には野生のおじいが大量にいる。通常、井戸端会議をするのは主婦だが、南国では男たちが路上に群がって昼から宴会をする。野良おじいを見ると安心する。見る人が見たら「働け」と思うのだろうが、働かなくても楽しそうに生きている人たちがいる国は大切だ。彼らがいない世界より、彼らがいる世界を愛する。これから那覇に行く。明日は私の誕生日だ。あまりものを食べていないから、体重が五十キロを切りそうになっている。何か、栄養になるものを食べたい。与える喜びを与えたい。与える喜びを与える喜びを与えたい。
坂爪さん
本日もありがとうございました。
坂爪さんとお会いすると、
自分にとても惚れたくなります。
己を、美しくて超面白い奴と認識している人は、めちゃくちゃかっこいいと私は思うのです。憧れです。
そして自分も本当は自分のことを、かっこいいと思っちゃっているのです。面白い奴だなと思っちゃっているのです。けれども、なぜか、その認識をコソコソと心の奥底でしか感じられないようにしているものの正体が、「罪悪感」ってやつな気がします。
「罪悪感循環型社会」的なものが、やっぱりあるのかもしれませんね。罪悪感を「支払ったり」、「受け取ったり」して、エネルギー循環していく世界の感覚、すごくよく分かるんです。
全く居心地はよくないので、今すぐ抜け出したいですが、それと同時に「罪悪感」ってちょっと味わいもあるなぁと思って。
話は逸れるのですが、私はオペラやバレエの作品の中で、「自己犠牲」による「悲劇」のロマンチックさが大好物なのです。
でもよく考えてみたら、「自己犠牲」ってある意味「罪悪感」からきているなと気づき、ってことは、「罪悪感」ってちょっとロマンがあるんだな、なんて思ってきました。
また「罪悪感」って「甘えたい」欲求でもあるのかなって思います。私は「分かってよ!」「理解してよ!」の甘えたい欲求を「罪悪感」の裏に隠れる「悲しみの捏造」によって、チラ見せしているような……
「罪悪感」は今まで、自分に全く必要のない感情で取り除くべき!と思っていましたが、もしかしたら考察しがいのある面白い代物なのかもしれない、と坂爪さんに大共感です。
とにかく私は自分に惚れたくて、甘えん坊になりたい、つくづくしつこくて、変な人間なのだなということに今日気づくことができました。
またお会いしましょう!
39!!サンキュー!!!
おおまかな予定
4月6日(日)沖縄県那覇市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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