パレスチナ赤新月社のハティブ代表らが4日、ニューヨークの国連本部で記者会見した。3月下旬にパレスチナ自治区ガザで職員8人を含む15人が死亡した救急車への攻撃について、イスラエル軍が医療従事者を意図的に狙ったとして非難し、独立調査を実施する必要があると訴えた。
英紙ガーディアンによると、犠牲者は近距離で頭部や心臓を撃たれたり、胴体に数発撃ち込まれたりしており、監察医は「処刑されたように見える」と語った。遺体の手と足が縛られていたとの証言もある。
医療活動中の複数の救急車はガザ最南部ラファで3月23日未明、攻撃を受け、30日に地中に埋められた職員ら15人の遺体が見つかった。職員1人が依然として行方不明。イスラエル側は救急車が無灯火で走行し、不審な動きをしていたと主張した。
だが犠牲者の一人が携帯電話で撮影した映像を赤新月社が確認すると、救急車は赤新月社のマークを付け、ライトや赤色灯を点灯させていた。その後、銃声が響き「わなだ」などと叫ぶ声が聞こえたという。関係者が報復を恐れているとして、映像は公開していない。(共同)