トランプ米大統領は4日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長に対し利下げを実施するよう求めた。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)
トランプ米大統領は4日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長に対し利下げを実施するよう求めた。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)
近代国家時代において、家産制は時代遅れだと考えたマックス・ヴェーバーは夢想していたわけではない。それはハンソンとコプスタインも著書で指摘している。「家産制は、専門の官僚率いる国家に対し、軍事的にも経済的にも太刀打ちできなかった」 太刀打ちできないのはいまも変わらない。家産制には特有の、そして多くの場合、致命的な2つの欠点があるからだ。 1つ目はその「無能さ」だ。「権力者とその取り巻きの気まぐれが、国家機関の正常な機能に絶えず干渉している」とハンソンとコプスタインは書く。家産制政権は「現代の行政上の複雑な問題を管理する能力が恐ろしく乏しく」、「公的機関を機能不全にするのが関の山で、最悪の場合、国内経済を率先して食いものにする」。 トランプ政権はすでに、可能な限り多くの連邦機関を弱体化させることに熱心であるらしい。核兵器を安全に管理する職員や、鳥インフルエンザの蔓延を防ぐ職員を解雇したことが報
引き続き、DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏のThe Insightful Investorによるインタビューである。 今回の記事では金融危機と政府の経済政策について語っている部分を紹介したい。 膨れ上がる財政赤字 今年に入ってからヘッジファンドマネージャーの間で財政赤字が注目されている。世の中の人々はトランプ政権の関税に注目しているが、プロの目線はまったく違う場所にある。 レイ・ダリオ氏: 財政赤字継続なら米国債はショッキングな状況に アメリカの財政赤字は、経済危機を経る度に規模が増大してきた。GDP比の財政赤字のグラフは次のようになっている。 ガンドラック氏はこうコメントしている。 リーマンショックの時にやったことなど、コロナの時にやったことに比べれば大人しく見えてしまう。そして対応の規模はどんどん大きくなる。 経済救済の限界 金融危機のたびに財政赤字が膨
では、そういう「地方のゴミ私立大学は死んでええのやクソ偏差値やで」と喝破する話は乱暴で、例えば地元志向の理系人材を収容してまずまずの偏差値で頑張っている会津大学(福島県)はちゃんと入試をやって志望者を選別する仕組みになっているもののB日程では志望者が厳しいことになってきています。 他方で、地元大学卒業者は、国立大学よりも地方私立大学のほうが地元定着率が高く、若干ですが所得が高い傾向があり、衰退する地方からの人口流出の歯止めをかける効果という点では役立っている面があります。「そんな人口対策のために不採算の地方私立大学を維持する意味があるのかよ」と言われたらまあそうかなと思いますが、需要がないんだから全部潰しちゃえよというのも早計です。 というのも、地方私立大学では某県私学をサンプルにするとかなりの割合が「地元で働きながら大学に通って大卒の資格を得る」というライフスタイルか、子ども(主に娘さん
成田国際空港株式会社(NAA)が、共生バンク(本社:千代田区)の成田プロジェクトに関する借地契約を更新し、今年11月末まで延長したことがわかった。4月2日の衆議院国土交通委員会に参考人として出席した、NAAの田村明比古社長が明かした。今回の決定により、共生バンクは造成工事の継続に向け、少なくとも7カ月間の猶予を得たことになる。 上記は緒方林太郎議員(無所属)の質問に答えたもの。今回更新された借地契約は開発用地全体の面積、約46万m2のうち4割にあたる約18万m2に関するもので、直近の期限は3月末だった。これらの借地は主要な計画道路を含む開発用地の各所に点在しており、契約が更新されなければ工事全体が停止する可能性も懸念されていた。 田村社長は2月27日と3月19日にも国会質疑に出席。立憲民主党の尾辻かな子議員から借地契約の妥当性とその延長予定について問われ、「必要な法令許可が継続されるかどう
2025年3月に1周年を迎えた、月額制の小説サービス「カクヨムネクスト」は、KADOKAWAのライトノベル編集部と一緒に運営しています。 カクヨムネクストの運営側からインタビューや裏話などをお届けする「カクヨムネクストの舞台裏」では、以前もサービス開始直後に開発チームとの座談会をお届けしましたが、今回はサービス開始から1年経ったタイミングで、編集部チームとの座談会をお届けします。 【参加者】 編集A: メディアファクトリーに入社、MF文庫J編集部(編集長)、スニーカー文庫編集部(編集長)、ファミ通文庫編集部などを歴任。現在はカクヨムネクストをはじめ、ライトノベルジャンルを横断的にまたぐ部署の部長。 編集B: 他社で書籍営業から主にニコニコ動画まわりのコンテンツを扱うエンタメ書籍編集者へ。KADOKAWAに転職後、スニーカー文庫編集部へ。一時期はカクヨム編集部も兼務し、カクヨム立ち上げに関わ
引き続き、DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏のThe Insightful Investorによるインタビューである。 今回はアメリカの政府債務と年金などの問題について語っている部分を紹介したい。 アメリカの政府債務 今年に入って著名ファンドマネージャーらはこぞって政府債務と財政赤字の話をしている。コロナ後の金利上昇で、ついに莫大な政府債務に多額の利払いがついてしまったからである。 利払いがついていない時には、債務がどれだけ積み上がっても問題がないように見えた。だがついに金利が上がってしまった。ここからが地獄である。 レイ・ダリオ氏: 財政赤字継続なら米国債はショッキングな状況に ガンドラック氏: 米国の財政赤字がドル暴落と米国債デフォルトに進化するまで人々は懲りない アメリカの公式の政府債務はGDPの100%を超える。だがこの数字には、年金など政府が実際に支
引き続き、アメリカの財務長官で、Soros Fund Managementの運用をしたこともある世界的なヘッジファンドマネージャーでもあるスコット・ベッセント氏の、All-In Podcastによるインタビューである。 今回はベッセント氏がイーロン・マスク氏のDOGE(政府効率化省)による政府支出削減について語っている部分を紹介したい。 DOGEによる政府支出削減 前回の記事でベッセント氏は、DOGEによる政府の無駄削減を支持し、ワシントンのお金の流れについて次のように述べていた。 ベッセント財務長官: イエレン元財務長官は意図的な国債発行で金利を操作していた ここから10マイル以内のエリアからアメリカのGDPの25%が毎日支出される。ワシントンでは誰もがその一部をかすめ取ろうとしている。 政府支出とはそういうものだ。人々のためという名目で、別の誰かから許可なく取り上げられたお金がばら撒か
引き続き、アメリカの財務長官で、Soros Fund Managementを運用していたヘッジファンドマネージャーでもあるスコット・ベッセント財務長官のAll-In Podcastによるインタビューである。 ベッセント氏の金利低下政策 前回の記事では、世界的なヘッジファンドマネージャーであるベッセント氏が、彼にとっては収入の低い財務長官という仕事をわざわざ引き受けた理由について報じた。 ベッセント財務長官は意図的に株価と金利を下げているのではないか ベッセント氏は恐らく、ファンドマネージャーとしての知識を総動員し、金利を下げるために株価を犠牲にしている。ベッセント氏もトランプ大統領も株価を見ずに金利を見ているのである。 何故トランプ政権にとって金利がそれほど大事かと言えば、コロナ後の金利上昇で米国債には多額の利払いが生じており、これ以上利払いを増やすわけにはいかないからである。 ベッセント
引き続き、All-In Podcastによるスコット・ベッセント財務長官のインタビューを紹介する。今回は財政赤字の削減について語っている部分だが、それを見て筆者が考えたことも共有しておきたい。 米国債の利払い ここの読者には、アメリカの財政赤字が大問題であることは周知の事実だろう。コロナ後の金利上昇によりアメリカの莫大な政府債務には巨額の利払いが発生しており、米国政府はその国債の利払いを新たな国債発行によって賄っている。 アメリカの利払い費用はコロナ後に急上昇している。 このまま借金の利払いを借金で返す状況を続けていると、債券市場に米国債が溢れ返り、買い手不足に陥った米国債は下落を避けられない。 レイ・ダリオ氏: 財政赤字継続なら米国債はショッキングな状況に この状況は優れたヘッジファンドマネージャーならば誰もが理解している。 財務長官ベッセント氏 さて、これまでならば、例えばリーマンショ
「国家にたかる人たちをなんとかするべき」 ──あなたは公務員を3万5000人以上削減しましたが、街頭で大きな混乱は起きませんでした。どうしてそんなことができたのですか。 それに関しては治安大臣のパトリシア・ブルリッチに負うところが大きいです。かつては毎年、9000件の道路封鎖がありました(註:幹線道路を封鎖して、生活条件の改善を求めるピケテロスと呼ばれる道路封鎖運動のこと)。いまはそれがゼロです。 誰も彼もが大混乱になると言っていたのですが、アルゼンチンはなんとか持ちこたえられました。 ──フランスの政治家は、歳出削減ができず、そのせいで財政赤字の解消策がつねに増税になってしまいます。財政赤字が増税を招くこの悪循環から抜け出すためのアドバイスはありますか。 フランスが歳出の大幅削減に取り組むことなく、増税をしようとしていることに私は黙っていられません。 なぜそんなことになるのか。それはみん
減酒逃避行:番外編 「epilogue 08 @下落合」 訪問日:2025年2月9日(日) Tips01:店主はフレンチ出身⋯⋯焼肉屋出身?。どちらにせよすべてが美味 Tips02:トリュフにポルチーニ等々。唯一無二のキノコ出汁 Tips03:後悔したくなければ、チャーシュー麺の選択を Tips04:営業時間は11:30~14:00が多いが、Xで要確認です Tips05:席はカウンターのみ4席 Tips06:支払いは現金のみの対応です Tips07:キノコの真の魅力を知るコトになるでしょう イチオシのラーメン屋。問われるシーンがいずれやってくる 福岡県福岡市、「親不孝通り」。 その日、友人のデザイナーの結婚式に参列すべく、ぼくはソコにいた。 その日は驚きの連続だった。酒が切れれば初見の女性がすかさず注いでくれ、屋台で箸がないとなれば、となりの見知らぬカップルの女性が割り箸を「どうぞ」と取っ
(はじめに) これだけ本邦の政府債務残高が増え続けると財政破綻論はアチコチで囁かれるが実はそうした論者も具体的にナニがドウなったら財政破綻するのかという具体例は示しきれてない。F巻さんのような外銀が日銀当座預金をクローズするという珍説もあるが。無論、国債は日銀が買えばOK、通貨発行権があるからなどというのは論外。それが常態化するようでは金融市場を正常な状態に保てず国民経済に打撃を与えることは間違いないからだ。しかし、デフォルト論を(1)国債の大量発行がスムーズに出来ないこと、(2)大量発行後の経済混乱、とに分けて考えると、(2)が異様にフォーカスされているのが実態でもある。では、それはともかく国債の発行がスムーズにできればOKと定義すると、現在の国債入札体系からすればデフォルトはしないと結論付けてよさそうである。が、本当にそれは持続的なのか?その向こうにあるリスクも考えてみようというのが今
こんにちは。京都で書店員をしてる倉津拓也です。 プライベートで友人たちと飲んでたら、哲学研究者の森脇透青が参加したいと連絡してきたのですが、僕は別に一緒に飲みたくないので断ったら、いきなり以下のようなポストがあって驚きました。
受験シーズン真っ盛りの2月。月末には国公立大の試験も控え、いわゆる「進学校」と呼ばれる高校にとっては、その後の評判にもかかわる大一番が待っている。毎年東大・京大に多くの合格者を出す、富山中部高校もそのひとつだ。だが実は近年、同校...
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