ダンジョンのある世界で好きに生きるのは間違っているだろうか?


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作:ルミエル
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邪悪胎動編
第二話、正義の使徒


白い少年が街を歩いていた。 鳥の囀り、街に生きる人々の声。

「.....なんだろう? 物静かっていうか、いつものオラリオと雰囲気が違う気がする。都市全体が人々(だれか)を悼んでいるみたいな。そんな感じがする。」

 

いつもと違う何かを感じていると、後ろから、誰かに声をかけられる。

 

「やぁ、ベル君。奇遇だね、こんな所で。」

 

「ヘルメス様.....って、その花束、どうしたんですか?そんなに沢山持って.....」

 

「ああ、今日はね、回らないといけないところが沢山あるんだ。『今』を遺してくれた者達に、感謝と誠意を捧げるために。」

 

「『今』遺してくれた.....?」

 

「.....そうか。君はまだ都市に来たばかり、七年前のことは何も知らないか。オラリオ史上、かつてない混沌が渦巻いた最悪の時代——『暗黒期』を。」

 

 

 

 

「多くの者が犠牲になった——」

 

 

 

「多くの者が戦った——」

 

 

 

「多くの者が哭いた——-」

 

 

 

「そんな『暗黒期』の最盛期、『大抗争』が七年前の今日、あったってわけさ。」

 

「『暗黒期』.....エイナさんやリリに少しだけ聞いたことがありましたけど、確か闇派閥(イヴィルス)っていう組織があったですよね?」

 

 

「ああ、様々な『悪』を内包した、無数の勢力の集合体、といえば言いかな。とにかく酷かった。そして、悪辣だった。けれども、そんな巨悪に対し、誇りと高潔をもって戦った『正義』の使徒がいたんだ。そして、(剣聖)という英雄が生まれた。これから語るのは、そんな物語。」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

剣戟の音、あちらこちらで聞こえる、破壊と爆発、人の声。そして、火の回った工場。

 

「ぐあああっ!」

 

 

「アリーゼ!3番倉庫、押さえた!」

 

「そのまま四番まで制圧! イスカとマリューに指示!ライラは先の区画、押さえて!」

 

「ほいほいほいっと!注文(オーダー)は!?」

 

「敵ごと火の手を氷漬け!火災も襲撃も止める!進軍進撃進行(ゴーゴーゴー)!!!」

 

「——輝夜、リオン!敵の本命、任せた!」

 

「本当に、人使いの荒い団長さん.....乗り遅れないようにしてくださいませ、エルフ様。」

 

「抜かすな、輝夜。——行きます」

 

前にいる闇派閥供を瞬時に斬り伏せる

 

「ぎゃああぁ!?」

 

「まぁまぁ、なんて張り合いのない。どうしてそんな無様な徒党(ケダモノども)が人の涙と苦しみを呼び込むのか.....全くもって理解できません。

 

「おのれぇええええええええ!!」

 

「爆撃....!?伏兵か!」

 

「今の方角は.....やべぇ!アリーゼ!!」

 

「む.....無傷?ばかな.....!?」

 

「【紅の正花(スカーレット•ハーネル)】の二つ名を持つ私に爆撃なんて、笑止ね!清く美しい私には、悪者の炎なんてきかないんだから!フフン!」

 

「アリーゼ、お前服燃えてんぞ!!笑止じゃなくて、焼死すんぞ!?」

 

ライラに言われて服が燃えている事に気がついたアリーゼは火を消す

 

「.....ふぅ。まぁ、こういう時もあるわよね!失敗はいつだって明日の糧!これで私はまた理想に近付いたわ!」

 

「すっげぇ力技で誤魔化そうとしてんぞ、アタシ等の団長....」

 

「前向きで都合の悪いことは全てもみ消す立ち振る舞い、わたくし達も見習わないといけませんねぇ。」

 

「輝夜、アリーゼを侮辱するな!アリーゼはただ、その.....少しアレなだけです。」

 

「あほくさ、リュー庇うなら、もう少し頑張れよ。あと、輝夜アリーゼのアレは見習わなくていい。増えたら俺が困る。」

 

背後から、声が聞こえ、そちらを見る。

 

「あらぁ、副団長様。今、来たのですか?随分と遅いですねぇ。」

 

「遅いって、輝夜お前なぁ、こっちは1人でやってたんだぞ。むしろ早いだろ?」

 

「お、お前達、まさか.....」

 

「あら、自己紹介が必要?それなら正々堂々たっぷりしてあげるわ!」

 

 

「弱きを助け強きを挫く!たまにどっちもこらしめる!差別も区別もしない自由平等、全ては正なる天秤が示すまま!」

 

「また、やってるよ、アリーゼのアレ」

 

「いいのですか?副団長様とめなくて?」

 

「止めても、無駄でしょ。毎回やってるけど、よく飽きねぇな。」

 

ライラ、輝夜、ノアがアリーゼのいつものやつにため息を吐きながら、呟く。

 

 

「願うは秩序、思うは笑顔!その背に宿すは正義の剣と正義の翼!私達が【アストレア•ファミリア】よ!!」

 

いつものセリフを言い終えたアリーゼは胸をはり、ジャジャーンと言いたそうなアリーゼを見て、また、ため息を吐く俺だった。

 




基本的にはダンメモのやつを持ってきているので、面白くないと思います
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