来月から校名変わる不来方高校の音楽部がファイナルコンサート

高校の統合によって来月から校名が変わる県立不来方高校音楽部の現役生や卒業生が16日、「ファイナルコンサート」と題したコンサートを開きました。

不来方高校音楽部は37年前に創部され、全日本合唱コンクールの全国大会で、最優秀賞にあたる文部科学大臣賞を8回受賞するなど全国屈指の名門音楽部です。

東日本大震災の発生以降は、被災地で復興支援のコンサートなどにも取り組んできました。

今回の「ファイナルコンサート」は、不来方高校が来月から盛岡南高校と統合され、校名が「南昌みらい高校」になる前に、現役生と卒業生が一緒になって合唱を披露しようと企画されました。

16日は、盛岡市のマリオスでコンサートが開かれ、満員となった客席を前におよそ130人がステージに立ちました。

披露されたのは、東日本大震災の復興支援ソング「花は咲く」や岩手県の民謡で、海外公演でも披露したことのある「さんさ踊唄」など、いずれも音楽部が歌い継いできた歌です。

観客は、曲によって手拍子をするなどして「ファイナルコンサート」を楽しんでいました。

海外公演に同行したことがある70代の女性は「海外の教会で「さんさ踊唄」を聴いたことを思い出して涙が出てきた。校名が変わるのは残念だが、今後の音楽部の活動を楽しみにしている」と話していました。

音楽部の部長で2年生の吉田倫さんは「不来方の名前がなくなるのは寂しいが、先輩方がつないできたことは消えるわけではないので、歌と向き合う気持ちをつないでいけるようがんばっていきたい」と話していました。

「ファイナルコンサート」の最終公演は、今月29日に矢巾町の田園ホールで行われます。

岩手のニュース