県教委 “下北統合校は既存校舎で予定どおり開校方針”
むつ市で2年後に開校する予定であるにもかかわらず新しい校舎の工事の入札が中止になった県立高校の「統合校」について県教育委員会は既存の校舎を活用して予定どおり開校する方針を示しました。
むつ市では県立の大湊高校とむつ工業高校の「統合校」が2年後の令和9年度に開校する予定ですが、県が行った新校舎の工事の入札では参加する事業者がなかったため先月、入札が中止され、予定どおり開校するのか不安の声も出ています。
県教育委員会の早野英明教育次長は3日、むつ市役所を訪れ今後の方針を説明しました。
この中で、早野教育次長は「工期などを総合的に勘案すると2年後の開校までに新しい校舎は完成しない状況だ」と説明しました。
一方、志望する生徒の進路を確保するためとして予定どおりに開校し、当面はむつ工業高校の既存の校舎を活用する方針を示しました。
これに対し、むつ市の山本知也市長は「当初の予定どおりの新校舎での開校に向けあらゆる手法を検討してほしい」と述べたうえで、生徒や保護者などの不安を払拭するため説明会をいち早く開くことや「統合校」のあり方を検討する開設準備委員会を速やかに設置するよう強く求めました。
終了後、取材に応じた早野教育次長は「皆さんの不安は十分理解でき、統合校にかける期待も大きいと感じたので、今後の対応についてはさまざま検討していきたい」と話していました。