映像:ミャンマー地震、死者3000人超える、猛暑と雨で感染症警戒
ミャンマー軍事政権は3日、同国中部で先週発生したマグニチュード(M)7.7の地震による死者が3000人を超えたことを明らかにした。世界保健機関(WHO)は、気温が38度に達する中、多くの被災者が余震を恐れて屋外でキャンプ生活を送っており、コレラなど感染症のリスクが増していると警告した。 ボランティア救助隊 アウン・シトゥ・ウィンさん 「遺体を引き上げるときは本当に泣きたい気分だ。だが、チームの前ではリーダーとして、強く冷静でいなければ」 中部マンダレーにあるこの僧院は、僧侶らの試験中に倒壊。救助隊は、少なくとも30人の僧侶の遺体をがれきから発見したと発表した。数人の生存者も発見され、現在は病院で治療を受けている。がれきの下には依然、約30人の遺体が残っているとみられている。 ミャンマー軍事政権は3日、地震による死者数が3000人を超えたと発表。国際援助団体は今、酷暑や豪雨によって病気がまん延する可能性を危惧している。マンダレーでは気温が38度に達する中、余震を恐れた人々のテントが路上にあふれた。 WHOはマンダレーやサガイン、首都ネピドーなど最も被害の大きな地域でコレラなどの感染症リスクを警告。皮膚病やマラリア、デング熱などが発生する懸念も示した。 被災地では医療施設の約半数も損壊し、リスクを高めている。 国連のグテレス事務総長は3日、さらなる国際支援を呼びかけ、緊急援助責任者がミャンマーを訪問すると発表した。 「迅速かつ安全、持続的で、妨害されない人道支援を強く求める」 気象当局は今後数日間、雨が予想され、被害の大きな地域に影響が及ぶと懸念。救助活動も厳しい状況に見舞われる可能性がある。 軍事政権トップのミン・アウン・フライン国軍総司令官は3日、こうした状況下で自国を離れ、バンコクでの国際会議に出席。西側諸国の制裁や国際刑事裁判所の捜査対象になる中、異例の外国訪問となった。