駒井ポメ子という書き手──物語と現実を行き来するライターの現在地
物語を生み出す人は、現実をよく見ている。
書くことで生きる道を選んだ一人の女性ライターは、現実と妄想の間を今日も軽やかに行き来している。
駒井ポメ子。
シナリオライターとして、Webライターとして、10年以上“書くこと”を仕事にしてきた人物だ。
恋愛ゲームのシナリオから、葬儀の形式についての記事まで──ジャンルも媒体も実に幅広い。
だが、どれも通底しているのは「読んだ人の気持ちに触れる」言葉選びのうまさ。
その原点は、生活の大きな転機と、一つの習慣にあった。
■書くことを選んだ日
キャリアの始まりは、在宅でできる仕事を探していた時期にさかのぼる。
シングルマザーとして、子育てと両立できる働き方を模索していた中で、ふと頭に浮かんだのは昔から続いていた「妄想癖」だった。
物語を考えること。登場人物の会話を想像すること。
それは彼女にとって、ごく自然な日常の一部だった。
調べていくうちにたどり着いたのが、恋愛ゲームのシナリオライターという仕事。
流行していたモバゲーでプレイできる女性向け恋愛ゲームのイベント案件に、初めて応募した。
プレイヤーとしてゲームに親しんでいたこと、そしてかつて小説家を志していた経験も手伝って、初仕事で書いたシナリオは、修正ゼロでそのまま採用されたという。
■自分の中から、物語は動き出す
それ以降、シナリオの依頼は増えていった。
中でも印象深いのは、とある恋愛ゲームの仕事だ。
最初は1人のキャラクターのシナリオだけだったが、その出来を評価され、他キャラのシナリオリライトや、ついにはリアルイベントでの朗読劇シナリオまで任された。
キャラクターを“書く”のではなく、“動かす”。
駒井はそのことに、強い喜びを感じている。
「自分で生み出したキャラって、自然に動くんですよ」
そう語る彼女の中には、きっとたくさんの人物が息づいている。
なかでも忘れられないキャラがいる。
ある作品で登場した攻略キャラの名前が、自身の父親と同じだったのだ。
「さすがに書きづらくて…」と笑うが、結局そのキャラには別名をつけて執筆を続けた。
キャラの名前、ビジュアル、性格──10年以上経った今でも、はっきり覚えているという。
また、別名義で連載していたWebtoonの中に登場する悪役の少女も、強く印象に残っている。
徹底して悪を貫き、最後の最後まで救いがないキャラクター。
「彼女のその後を描いた続編を書きたい」と今でも願うほど、大切な存在だ。
■もうひとつの顔──Webライターとしての言葉
創作の世界と並行して、駒井はWebライターとしての実績も積み重ねてきた。
育児や旅行、占いなど、自身の経験や関心に近いジャンルを多く手がけてきた中で、
とくに大きな反響を得たのが、家族葬について書いた記事だったという。
「私は葬儀社の人間でも、お坊さんでもない。だからこそ、
“送り出す側”としてのリアルを書けたのがよかったのかもしれません」
専門的な知識ではなく、生活者の目線で書いたその記事。
クライアントから「わかりやすくて、読みやすい」と高い評価を受けた。
Webでも、彼女は“誰かの立場に寄り添う言葉”を届けている。
だがその一方で、苦い経験もある。
駆け出しの頃、相場を知らずに1文字0.3円という単価で月に10万文字も書いていた時期があった。
執筆スピードもまだ遅かった。
「時給にしたら考えたくないくらいの数字でしたね」と、今では笑って振り返る。
■人が動いて演じる世界へ
現在、駒井が最も強く惹かれているのは、“人が演じる脚本”の世界だ。
これまでも朗読劇やボイスドラマといった声のある作品には多く関わってきた。
だが、目線や動作、無言の“間”まで含めて表現される映像や演劇には、それとはまた違った魅力があると感じている。
「やりたいジャンルは決まっていないんです。
ただ、“人が動いて演じる物語”を書きたいという気持ちが強いんです」
ただ、もし叶うなら──
昼ドラのような、ドロドロした人間関係と醜さを描いた作品をやってみたいと話す。
悪意、裏切り、欲望、嫉妬。
そういった感情を、リアルに、でもドラマとして描ききってみたい。
そこに、彼女の“観察眼と創作力”はもっとも生かされるかもしれない。
■書くことは、生きること
Webライターとシナリオライター。
Webライターとシナリオライター。駒井ポメ子にとっては二足の草鞋ならぬ色違いの靴下を履いているようなもの。
どちらも「書く」ことを軸に、自分を支える存在。
生活を守るために始めた仕事は、やがて「楽しい」になり、
「やりがい」になり、いまでは「使命感」すら帯びている。
駒井ポメ子が紡ぎ出す言葉は、読む人の心に確かに届く。
感情を揺さぶるシナリオも、優しく背中を押すWeb記事も、そのすべてが彼女の観察眼と創作力から生まれている。
何かを伝えたい、表現したいとお考えの方は、ぜひその想いを駒井の手に委ねてみてはいかがだろうか。
映像、演劇、Webメディア問わず、「おもしろそう」と思ったプロジェクトには全力で取り組みます。
執筆のご相談は、お気軽にご連絡ください。



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