感染症情報
更新日:2025年4月2日
感染症発生動向(第13週:3月24日から3月30日までの報告状況)
以下の警報・注意報は、県の基準値を超えて、本市で発生が報告されている感染症です。
詳細は、群馬県感染症情報(群馬県ホームページ)をご覧ください。
- 警報レベル:大きな流行が発生または継続しつつあると疑われることを示します。
- 注意報レベル:今後4週間以内に大きな流行が発生する可能性が高い、または流行の発生後であれば流行が継続していることが疑われることを示します。
- 定点把握:県で指定された医療機関(定点医療機関)は、対象となる感染症の患者の発生状況を届け出ることになっています。1医療機関当たりの患者報告数を「定点当たり報告数」といいます。定点当たり報告数が一定の基準値を超えた場合「警報・注意報」を発信します。
本市の状況
警報レベル
注意報レベル
やや多め
県内の状況
感染性胃腸炎の報告が続いています。
汚染された手・食品・水などを通じて口から感染します。
原因となるウイルスはアルコールが効きにくいため、石けんと流水で手指をよく洗いましょう。
感染性胃腸炎や伝染性紅斑(リンゴ病)の消毒には、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)が有効です。
全国で麻しん(はしか)の輸入例の報告が相次いでいます。
流行国への渡航を予定している方は、麻しんワクチンの接種歴を確認しましょう。
接種を受けた記録がない場合は、あらかじめ予防接種を受けることを検討してください。
トピックス
1.麻しん(はしか)に注意!
2025年1月1日から3月16日までに、全国で32名の麻しん患者が報告されており、うち26名は3月に入ってからの報告です。
群馬県でも、2025年第12週(3月17日から3月23日)に8年ぶりの麻しん患者報告がありました。
どんな病気?
麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。
近年、感染者は子どもより成人に多い傾向があります。
感染力が非常に強く、手洗い・市販のマスクでは予防できない上に、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%感染します。
空気感染や飛沫感染、接触感染により感染し、通常約10~12日間の潜伏期間を経て、高熱や発しん、せき、鼻水、目の充血などの症状を引き起こします。
さらに、合併症として、肺炎や中耳炎、稀に脳炎などを合併し、最悪の場合死に至ることがあります。
ごくまれに麻しんにかかってから7~10年後に知的障害や運動障害を引き起こし死に至る「亜急性硬化性全脳炎」を発症することもあります。
予防や対策は?
麻しんの予防接種を2回受けましょう。
麻しんに対する特効薬はありません。2回の予防接種で免疫をつけることが唯一の予防策です。
麻しんにかかったことがなく、2回の予防接種を受けていない方(特に医療・教育関係者や海外渡航を計画している方)は、予防接種を検討してください。
注:1歳児と小学校入学前の1年間(年長児)は、定期予防接種の対象者として、無料で予防接種を受けることができます。
2.感染性胃腸炎に注意しましょう
通常、冬頃に患者数が増加する疾患です。
例年3月頃にはピークを過ぎ、患者数が減少しますが、今年はいまだに患者数の多い状況が続いています。
どんな病気?
ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス等)、細菌(サルモネラ、カンピロバクター、病原性大腸菌等)などの病原体が原因となる感染症です。
手や食品に付着したウイルスなどが口の中に入ることで感染します。
原因となる病原体によって症状は異なりますが、発熱、下痢、腹痛、嘔吐、吐き気などが主症状です。
抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化する場合があります。
予防や対策は?
- 肉の生食は避けましょう。お店で出されたものでも、赤みが残っている場合はよく焼き、中心部まで火が通り色が変わっていることを確認しましょう。
- 箸やまな板などは、生肉用と生肉以外用とで使い分けるようにしましょう。
- 生野菜は良く洗って食べましょう。
- 生肉は、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだ食品に触れないようにしましょう。
- 調理器具の洗浄と消毒をしっかり行いましょう。
- 石けんや流水による手洗いを徹底しましょう。
感染性胃腸炎を疑う症状が出たときは
- 下痢や腹痛などの症状がある場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
- 症状のある人は家族と一緒に入浴せず、最後に入りましょう。
- 症状がある人の下着は、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)でつけ置き消毒し、家族のものと分けて洗濯しましょう。洗濯後は、ゴミ取りネットの掃除を忘れずに行いましょう。
- トイレやおむつ交換のあとは必ず手を洗いましょう。
県内の感染症胃腸炎についての詳細は、感染性胃腸炎(群馬県ホームページ)をご確認ください。
3.1年間の梅毒の報告数が過去最多
群馬県では2021年から4年連続で過去最多の報告件数となっており、2024年に201件の報告と、感染症法に基づく調査が始まった1999年以降で最多の報告数です。全国的にも増加傾向がみられ、2023年は過去最多の報告数になりました。2024年の群馬県の報告は男性が66%を占めており、20歳代では男女ともに多く報告されています。
どんな病気?
梅毒トレポネーマという病原菌による感染症です。主に、性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
感染後数週間の潜伏期を経て、病期によりさまざまな症状が出ます。早期治療で完治可能ですが、治療が遅れると重大な後遺症が残ることがあります。妊婦が感染すると胎盤を通して胎児に感染します。
3週間から6週間の潜伏期間を経て、初期には、口唇・口腔内や外陰部等に豆大のしこり、潰瘍などの症状が現れます。
症状が悪化すると、全身に赤い斑点が現れるようになり、晩期には、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じます。
予防や対策は?
- 不特定多数の相手との性行為は感染する(または感染させる)リスクが高くなるので、避けましょう。
- コンドームの適切な使用により感染リスクを減らすことができます。
梅毒を疑う症状がでたときは
性感染症の相談・検査を保健所で無料・匿名で行っています。
疑わしい症状が現れたときは、すぐに保健所までお問い合わせください。
HIV・エイズ、性感染症に関する無料相談・検査(群馬県ホームページ)
4.風しん
風しんは、予防接種で防ぐことができる感染症です。風しんは、妊娠初期(20週)くらいまでの妊婦がかかると、生まれてくる子どもに白内障(眼の病気)、先天性心疾患、難聴などが起こる可能性があります。(先天性風しん症候群)
風しんとは
発しん・発熱・リンパ節の腫れが主な症状です。
予防方法
風しんの予防接種を2回受けましょう。
定期接種の対象者は予防接種を受けましょう。30代から50代の男性は風しんにかかりやすい世代です。この世代の人は、予防接種をご検討ください。
風しんを疑う症状が出たときは
- 風しんの予防接種を受けたか不明な人、予防接種を2回受けていない人で、発熱や発しんなど風しんを疑う症状があった場合は、必ず受診前に医療機関に電話等で連絡しましょう。
- 医療機関に風しんを疑う旨を伝えた後は、指示に従い受診してください。受診の際はマスクをして、公共交通機関の利用は避けてください。
- 周囲に感染を広げないよう不要な外出は自粛し、妊婦との接触を避けましょう。
このページのお問い合わせ先
健康福祉部 健康推進課(保健センター)
電話番号:0274-64-1901
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