中庭から移動して、ロキの部屋に来た。
「ほなシンに恩賜刻むしみんな外でとって!」
ロキの部屋には様々なものが置かれていた。中には怪しげな壺などもあった。
(そういえばロキの部屋に入るのはこれが初めてだな。しかし思った以上に整頓されてるな。)
「とりあえず恩賜刻むしそのベッドに上の服脱いで寝転んどいて〜」
「分かった。しかし案外綺麗に整頓されているんだな。以外だ。」
「ついこの間ママに怒られたからな〜。あっママってリヴェリアのことな?」
「ああ道理で。それなら納得だ。」
「なんやうちの部屋は汚なないと納得できひんのか?」
そう軽く冗談を言いながらシンの背中の上に乗った。
「じゃあ刻むで〜」
「ああ頼む。」
(まさか人生で二度も恩賜を刻むとはな。)
「出来たで〜って嘘やろ!?!?」
いきなりロキが叫び始めた。
「ッうるせーな。どうしたんだ?」
「どうしたも何もあるか!あんたのステータスが異常すぎやねん!ほらこれ!」
そういうとロキは紙をこちらに渡してきた。
「何もそんな驚くことないだろッッッ!!」
シン・サカモト
Lv.1
力 : 0
耐久 : 0
器用 : 0
敏捷 : 0
魔力 : 0
剣士 : H
《スキル》
【限界突破(リミット・オーバー)】
・自分自身の限界を突破する
・ステータスの自動更新
【目標疾走(アイズ・ヴァレンシュタイン)】
・早熟する
・目標を想うほど効果上昇
・限定状況時、効果超補正
《魔法》
【雷(ライトニング)】
・雷を体から放出する
・詠唱式【雷よ】
「いきなりスキルと魔法が発現してるなんてそうそうあらへん。しかもスキルは両方レアスキルや。こんなん驚くに決まってるやろ!」
「あっああ、俺も驚いてる。」
自分のステータスに驚いていると、ロキがいきなり真剣な顔になった。
「いいかシン、この事は他言禁止や。もし外に漏れたら暇を持て余したアホ神共にいい玩具にされてしまう。」
「了解。俺も玩具にされる気は無いしな。」
さっきまで重たかった空気が軽くなった。
「気をつけるんやで。ま、恩賜の話はこれくらいにしてシン、外で待ってるフィン達呼んできてくれへんか?あっシンはアイズたんに中の説明してもらってきー。最初の方やと迷うことがよーあるし。」
「分かった。」
そう言うとシンは部屋を出て行った。
部屋を出て、少し歩くとフィン達がいた。
「やあシン。もう終わったのかい?」
「ああ。それよりロキがフィン達を呼んできてくれって。後アイズこのファミリアの中の案内頼めるか?」
「ロキが?分かった。アイズはシンの案内を頼むよ。」
「うん。分かった。シンこっちにきて。」
そう言うと2人は離れて行った。
「とりあえずロキの部屋へ行こうか、リヴェリア、ガレス。」
「ああ。」「そうじゃな。」
「ロキ入るよ、僕達を集めてどうしたんだい?何かシンのステータスに問題でも?」
「その通りや、とりあえずはこれみてみ。」
シン・サカモト
Lv.1
力 : 0
耐久 : 0
器用 : 0
敏捷 : 0
魔力 : 0
剣士 : H
《スキル》
【限界突破(リミット・オーバー)】
・自分自身の限界を突破する
・ステータスの自動更新
【目標疾走(アイズ・ヴァレンシュタイン)】
・早熟する
・目標を想うほど効果上昇
・限定状況時、効果超補正
【復讐鬼(アヴェンジャー)】
・常時発動
・力と俊敏に高補正
・思いの丈により効果変動
・効果はダメージに比例する
・竜種に対し効果超絶補正
《魔法》
【雷(ライトニング)】
・雷を体から放出する
・詠唱式【雷よ】
「へぇ…」「これは…」「凄いことになっとるのぉ」
シンのステータスに3人とも驚いていた。
「ロキ、シンにはどこまで見せたんだい?」
「流石に復讐鬼は消した。あの子もアイズたんに似た感じやしこんなスキル見せたら十中八九無茶するやろうしな。」
「そうだね。」
「にしても初めからスキルと魔法が発現してるとはな。それもスキルは既に3つともときた。また1人問題児が増えよって…」
リヴェリアが頭を痛そうに抱えた。
「これは将来が楽しみじゃわい!フィン、シンの教育係はだれにさすつもりじゃ。なんなら儂がやってやろうか?」
「んーまだ決めきれてないな。でもこのステータスを見た感じだとアイズが妥当だと思うね。」
「目標疾走か…まさかステータスに名前が出るとはな。」
「原因は間違いなくさっきの試練だろうね。」
「だが魔法も発現してるからには私もある程度は手ほどきをしなければ。」
「方針は明日までに考えておくよ。それじゃあ僕は部屋へ戻るね。」
そう言うとフィンは部屋を出て行った。
「私たちも戻るか。」
「.そうじゃの。」
続いて2人も出て行った。
「…はぁ、まさか顔がうち好みやからって誘った子がうちのファミリアでもトップクラスの問題児になるとはなぁ。それにまだ12歳ときた。これは将来が楽しみやで。」
(それにこの復讐鬼っちゅうやつ気になるな。ステータスっていうのはその人が経験してきた事や心を写すもんや。アイズたんにもあの過去があって似たようなスキルが発現しとる、シンに一体どないな過去があったっちゅうねん。)
ロキはシンのステータスの紙を見ながら悲しそうな顔をした。