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今春閉校の六戸3校、そろって学校賞 母校の名前と思い出刻む/第12回東奥日報記事感想文コンクール (2025年3月25日掲載) |
第12回東奥日報(とうおうにっぽう)記事感想文コンクール「まるごと ふるさと青森県!」で、学校を挙げて熱心に取り組んだとして、六戸町(ろくのへまち)の大曲(おおまがり)小学校、開知(かいち)小学校、六戸小学校がそろって学校賞(しょう)を受賞した。2025年4月から同町の3小学校と2中学校が統合(とうごう)して「六戸学園」となることに伴(ともな)い、3校は閉校(へいこう)となる。母校の名前と共に思い出を刻(きざ)んだ児童たちが喜(よろこ)びを語った。
大曲小は3年連続の学校賞。今回は6年生2クラス計54人全員が感想文を書いた。児童たちは昨年に続き2度目の挑戦(ちょうせん)で、慣(な)れた様子で昼休みや総合(そうごう)学習の時間などに記事を探(さが)した。
2組担任(たんにん)の葛西涼子(かさい・りょうこ)教諭(きょうゆ)は「グループで助け合いながら、宝(たから)探しのように楽しんでいた」と振(ふ)り返る。1組担任の角鹿峻輔(つのか・しゅんすけ)教諭は「目当ての市町村の記事を探しながら、他の記事が目に入り、いろんな知識(ちしき)が身につく。紙の新聞の良さを実感できた」と話した。
弘前市の観光の記事に興味(きょうみ)を持ったという葛西千寿(せんじゅ)さん(12)は「行ったことのない地域(ちいき)のニュースを見つけるのが楽しかった」。久保田優奈(ゆうな)さん(12)は「クラスのみんな一緒(いっしょ)に賞を取るなんて、なかなかできないことなのでうれしい」と笑顔(えがお)で語った。
開知小は5年連続7回目の学校賞受賞。5、6年の複数(ふくすう)学年で応募(おうぼ)した。
6年の三浦眞凛(みうら・まりん)さん(12)は「閉校する前に、六戸町の全部の小学校が賞をもらえてうれしい。閉校はさみしいけど、六戸学園でもみんなと仲良くしたい」と新学期への期待をにじませた。家で新聞を読むという5年の関向(せきむかい)李羽(りう)さん(11)は「新聞は、書いた人の思いが伝わってきて面白(おもしろ)い。地元のニュースを見つけるこつが分かったので、来年も挑戦したい」と意気込(いきご)んだ。
6年担任の齋藤友子(さいとう・ともこ)教諭は、40市町村の記事を探すことで「県内、特に津軽方面の市町村について理解(りかい)が深まった」と取り組みの手ごたえを語る。「今年も学校賞目指して頑張(がんば)ろうと励(はげ)まして取り組ませたので、賞を取れて良かった」と笑顔を見せた。
六戸小は初の学校賞。5年生が2学期から、学年ぐるみでコンクールにチャレンジした。朝読書の時間を利用して、クラスに届(とど)く朝刊(ちょうかん)や電子版(でんしばん)新聞を読んで40市町村の見出しをチェック。時間が足りないときは、休み時間を利用して記事を探した。「児童が毎日、新聞を読むきっかけをつくりたかった」。担任の向中野芽衣(むかいなかの・めい)教諭は、狙(ねら)いを説明する。
「記事が見つからない市町村があって難(むずか)しかった」と振り返るのは吉田颯希(そうき)さん(11)。気田渚紗(けた・なぎさ)さん(11)は、記事や見出しを探すことで「テレビニュースなどにならない県内の話題を知った」と話す。統合前に学校賞を受賞したことについて、山内明花梨(あかり)さん(11)は「自分たちのクラスで受賞することができて良かった」と喜んだ。
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