NTT、Perfumeを大阪万博会場に「3D伝送」 IOWN活用
NTTは2日、次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用した「3D(3次元)空間伝送」を実演した。万博記念公園(大阪府吹田市)でのテクノポップユニット「Perfume(パフューム)」によるパフォーマンスを、大阪・関西万博の会場にあるNTTのパビリオン内で再現した。万博期間中は今回記録したデータを使い、パビリオンでパフォーマンスを追体験できるようにする。
パフュームは今回、約5分間のライブパフォーマンスを披露した。万博記念公園の会場では、周囲の物体を3D点群にするセンサー設備を7セット配置。各センサーのデータを伝送し、同一空間上で統合する。パビリオン内では特殊なサングラスを装着することで、パフュームの3人が立体化し、浮き上がるように映し出される。
光技術を使うIOWNを活用することで、遅延がほぼない高速大容量の通信を実現した。被写体の周りに大量のカメラを設置して撮影する「ボリュメトリックビデオ」ではデータを転送したとしても数秒の遅延が生じるが、IOWNではリアルタイムで周囲の空間を再現できるとしている。
3人のシューズには加速度センサーがついており、パビリオン内の会場に設置された128個の「振動子」を通じて振動も伝わるため臨場感が高まる。NTTのパビリオンには万博期間中に数十万人の来場を見込む。
NTTは1970年万博でコードレス電話を展示していた。NTT人間情報研究所の日高浩太所長は「これまでNTTは遠くに信号や音を届けてきた。今回は存在そのものを伝送することを提案し、時空を超える未来の姿を体験してもらいたい」と話した。