写真 時事通信社

「おまえ、給料いくらもらっているんや?で年収が300万円アップ」「チームをまとめるのは監督の役目」...元側近が語る阪神・岡田監督の「念願の日本一」に向けた「伏兵と秘策」

難しかった「3週間」という試合の間隔

今季もこれだけの結果が出たように、岡田さんがうまくまとめているはずです。ここから広島とのCSファイナルステージ、勝てば日本シリーズと続いていくわけですが、岡田さんとの短期決戦で言えば、やはり2005年のロッテとの日本シリーズが印象深いです。

パ・リーグはプレーオフを行っていたんですが、セ・リーグはまだ導入前でした。阪神は9月29日にリーグ優勝を決め、日本シリーズの初戦は10月22日。緊張感のある試合の間隔が3週間以上、空いていた。これが難しかった。どうしても間延びしてしまう。

ホテルに泊まって甲子園で合宿を行ったりもしたんですが、やはり練習なんですよね。3日くらいやると雰囲気も緩んできてしまう。実戦を想定したシートバッティングといっても味方が投げるわけですし、たかが知れています。試合の生きている球とは別物なんです。

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結局、打線は全然ふるわず、シリーズ4試合で4点しか取れなかった。その年に147打点を挙げた今岡誠(真訪)ですら「球が見えない」「球が速くて打てない」とコボしたくらいです。

主力選手たちにも、若手やピッチャーは調整で参加したフェニックスリーグの試合に出るかを確認しましたが、怪我をしてもまずいという考えもあったんでしょうね、「やめておきます」ということだった。ただ、今回のメンバーは主力も若いということもあるのか、みんな参加している。リーグ優勝が早く、試合勘の部分が一番の気がかりでしたが、そこも岡田さんがうまく持っていってくれると思います。

変化が生まれている采配面にも期待しています。短期決戦は1点の重みが増しますし、今の阪神は強力投手陣で失点が少ないですから、1点を奪うような采配も必要になってくるかもしれません。野球を熟知し、勝負勘に長けた岡田さんが、どんなタクトを揮うのか、本当に楽しみです。

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さらに記事『巨人・原辰徳前監督が続投の道を選ばずに身を引いた「本当の理由」と「次のユニフォーム」』では、ジャイアンツで起きていた“異変”について、くわしく報じています。

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