日本テレビ、「月曜から夜ふかし」街頭取材中止と発表…社長会見で意図的編集を改めて謝罪、担当ディレクターは番組外れる
日本テレビが31日、東京・汐留の同局で定例会見を行い、24日放送の「月曜から夜ふかし」で、中国出身の女性が話した内容を意図的に編集していたことを改めて謝罪した。番組の街頭取材は中止していると説明した。当該女性への配慮についても言及した。 同局は27日、同番組公式サイトを更新。街頭インタビューで、中国出身の女性が日本語でカラスに関して語ったことが、編集によって趣旨が変わっていたとし、謝罪していた。 福田博之社長はこの日の会見で、冒頭約3分にわたり、一連の事態に触れ「このようなことは演出の範囲を超えており、あってはならないこと。心からお詫びを申し上げます」と起立して3秒ほど深々と頭を下げ、改めて謝罪した。 会見では、問題が発覚したのが「オンエア当日の夜」で、「中国でSNSで話題になり、スタッフが気がついた。女性側から番組側にも連絡があった」と経緯を報告。一般人への街頭インタビューが特色の同番組だが、「(事態を)把握した直後から、街頭取材を一切止めております。制作ルールを徹底してから再開することにしております」と街頭取材の中止を発表した。 担当の男性ディレクターに聞き取り調査を行ったとし、「(ディレクター)本人が『撮ったものを、とにかく面白くしたいと自分の判断で編集した』と申していることに尽きるかと思いますし、他の人間の意志は介在していない。ただ、他のスタッフ陣も(オンエア前に映像の)下見をしていたものの、不適切な編集をしたことに気づきは、残念ながらなかった」と自浄作用が働かなかったことを認めた。その上で当該ディレクターに関し「今後『月曜から夜ふかし』で仕事をすることはない」と明言した。 意図的な編集が行われたことについて、福田社長は「話の内容を曲げて伝えることはあり得ない話。不適切な編集は、大変不本意に思っております。番組制作のプロセスを見直し、再発防止に努めます」とし、当該番組でコンプライアンス研修を実施したと説明。さらなる不適切事案は認められなかったことから、31日の放送を通常通り行い「番組の打ち切りは検討していない」と報告した。 また、問題が発覚した翌日に番組サイドが中国出身の女性と直接面会したといい「ご迷惑をおかけした女性への誹謗中傷につながらないよう配慮することに努めていきたい」とした。
報知新聞社