日テレ「夜ふかし」に総務相が苦言ー「カラス食」のミスリードなぜ起きた

日本テレビ
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日本テレビがバラエティー番組「月曜から夜ふかし」で、中国出身の女性が別の話題について話した内容を「中国ではカラスを食べる」と発言したかのように意図的に不適切な編集をしていたとして謝罪した問題が、波紋を広げている。

村上誠一郎総務相は28日の閣議後会見で、この問題に触れ、「日本テレビは正確な情報発信を行い、国民の知る権利を満たすという放送事業者の社会的役割を自覚して、適切に対応していただきたい」と苦言を呈した。

番組では、中国出身の女性を街頭インタビューする際、中国でカラスがあまり飛んでいない理由として、「みんな食べてるから少ないです」「とにかく煮込んで食べて終わり」など、本件について発言していない内容を制作スタッフが意図的にねじ曲げて編集し、放送していた。

この番組が、中国のSNSで問題視されていたという。

日本テレビは「テレビメディアとして決してあってはならない行為であり、取材に協力いただいた女性ご本人、並びに視聴者の皆様に心からおわび申し上げます。制作プロセスを徹底的に見直し、再発防止に努めてまいります」とコメントを発表するとともに、ホームページに中国語でも謝罪文を掲載している。

なぜこんなことが起きたのか。バラエティー番組を長く担当する放送作家は、こんな推測をする。

「かつてアグネス・チャンさんが、ある番組で初めて日本に来たとき、日比谷公園で数多くの鳩に遭遇したとき感じたことを告白。『コロコロ太っていて、おいしそう、と思った』『香港ではごちそうです』と発言して、出演者が『えっ!』と驚き、スタジオが大いに盛り上がりました。もし、このときのリアクションを期待してカラスに置き換えたとしたら、ミスリーディングですね」

実際に鳩は香港で高級食材として知られ、ローストやしょうゆ煮込みなどの料理が食通をうならせている。カラスを食用とする国は少なく、漢方として活用する例などがある。

一方、中国の食に通じたグルメライターは、「食在広州(食は広州にあり)など、食材が豊富な広東省にはさまざまな格言があって、『足のあるものは椅子以外、飛ぶものは飛行機以外食べる』という言葉はあります。これは世界に誇る『広東料理』の豊かさを象徴する〝たとえ〟であって、そこにカラスを結びつけたとしたら、あまりに短絡的ですね」と話す。

こうしたバラエティー番組には、事前にデータ収集を行い、ファクトチェックなどをするリサーチャーと呼ばれる専門職が参加するのが通例だが、「意図的な編集」と合わせて、どのような番組づくりが行われていたか、局の姿勢が問われそうだ。

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