25日の宮中晩さん会でブラジルのルラ大統領のあいさつ全文は次の通り。
両国の絆を祝うこの特別な夜に、再び皇居にお招きいただけたことは大いなる喜びであります。
コロナ禍後の最初の国賓として、このたび貴国を再度訪問させていただき、また心温まる歓待を受け、妻のジャンジャと共に大変光栄に存じております。
本年は、相互敬意および継続的な協力を基に築かれた外交関係の樹立130周年を迎えております。
両国の歩みは密接に関連し合いながら、互いに強化し合ってきました。
ブラジルは日本国外最大の日系社会を擁しております。そして、世界各地の日系社会に寄せられる天皇、皇后両陛下のお心配りに深い敬意を表したく存じます。
ブラジルの経済、農業、工業化、そして文化における貴国のご貢献は計り知れないものです。
それは自動車組立工場からセラード開発、料理から柔術、リベルダージ日本人街からカルロス・ドゥルモン・ジ・アンドラージ、パウロ・レミンスキー、エリコ・ベリッシモやミロール・フェルナンデスによる俳諧・俳句、マナブ・マベの抽象画やトミエ・オオタケの曲線美に至るまで、実に多岐にわたり豊かな影響が見られます。
一方、多くのブラジル人が海を越えて日本で生活するようになり、今では存在感のあるコミュニティーを成し、その創造力は日本の革新精神の一助となっております。
天皇陛下、皇后陛下、日本とブラジルは戦略的なパートナーです。
両国は民主主義、平和、多国間主義、持続可能な開発といった価値を共有しています。
2018年、ブラジリアで開催された第8回世界水フォーラムに、当時皇太子殿下としてご臨席いただいた陛下は、ご基調講演の際、国際社会が水と衛生の持続可能な供給を優先すべきであるとご提言されました。そのご懸念はまさに、今日の世界においてこの上なく重要な問題であります。
世界最大の熱帯雨林と淡水資源を有し、「ブルーアマゾン」と呼ばれる広大な海洋領域を擁するブラジルは、社会的包摂を基盤とした持続可能性モデルに取り組んでおります。
パラー州ベレン市で開催されるCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)の際は、貴国の積極的なご参加・ご協力を賜れますよう、ぜひよろしくお願い申し上げます。
「日本ブラジル友好交流年」の祝賀行事の一環として6月にご訪伯いただく秋篠宮佳子内親王殿下を、心より歓迎申し上げます。
天皇、皇后両陛下のご健勝、日本国民のご繁栄を祈念し、そして日伯両国の友好関係を祝して、乾杯の音頭を取らせていただきたく存じます。
令和の時代に祝杯を!
感謝を込めて…
乾杯!