神戸の県庁。議会運営委員会。議員団総会。議事日程等の確認。その後、県公館。本会議。2023年度関係の補正予算・条例改正等の採決。可決。
その後、議会関係者と昼食懇談。その後、議会控室で昨日に引き続き意見交換会等を実施。夕刻まで。その後、県関係者と夕食懇談。全員が東京に在住したこともあり広い視野の話もできた。有意義な邂逅。
先日、友人から久方振りに県民局長のコラムが面白いので読んでみればという話があるので読む。メッセージというかコラムというかブログというか。確かに。誰に対するメッセージかはわからないが、なかなか簡単に書いて公表できるものではない。紹介しておきたい。
令和6年2月 県民局長メッセージ(西播磨県民局長 渡瀬康英)から抜粋
○選ばれる職場、働き続ける職場
春が近づいてくると、就職に関する話題が多くなってきますね。「就職人気ランキング」というデータを数多く見かけます。調査方法が異なるからでしょうか、結果は様々で、何が正解なのかいまいちピンとこない気もします。その中で地方公務員や国家公務員が上位を占めているランキングもあります。ソニーや味の素と同列で地方公務員が一括りにされて比較される意味があるのかやや疑問ですが、公務員は景気不景気に関わらず一定の人気はあるようです。一方で、具体の採用となると定員割れがおきている、という報道もありました。これって、どういうことなのか。総じて希望者は多いが職種によっては違うのか、応募者は多いが、採用したい人は集まってこないのか。誰でもいいからと定員まで採用すれば、数は確保できるかも知れませんが、それでは将来に大きな借りを作ります。一旦採用すれば約40年雇用していかなければなりません。生涯賃金を考えれば、その職員1人を採用するということは「大きな買い物」といえます。ところが、近年、転職のための若い世代の途中退職が増えていると聞きます。地方公共団体間で行き来する例もあるようです。実家へ戻らなくてはならなくなったので故郷へとか、単身赴任が難しく遠方への転勤が無理なので市町へと理由は様々で、一概に悪い話ばかりではないのでなんとも言いようがないですが、一生懸命育てた職員に出ていかれる側の団体にとっては痛手であることは間違いありませんね。特に小さな市町ですとリカバリーが大変だそうです。
就職先を選ぶにあたっての条件って、どのようなことなのでしょうか。やりがい、将来性、労働条件、雰囲気などなど。そして、現に選ばれている企業・団体の実態はどうなのでしょうね。実際に働いてみて、どうだったのでしょうね。
地方公務員を希望する人がどの団体を選ぶのか、この理由はなかなか面白いです。実際に自分が採用面接をしていた時の経験では、「公務員になりたいのは分かりましたが、では何故、兵庫県なのですか」と尋ねます。答えは色々と返ってきますが、模範解答のオンパレード。で、突っ込んでいくと、案の定、結局はあやふやな答えに。まあ、それでいいんですけど。だいたい、自分からして30数年前に兵庫県を受験した理由は、兵庫県って、安定していてそれなりに大きいし、市町は地元密着過ぎるし、なんとなく自分に合っているのとちがうかな、てな調子でしたから。
でも、結果的に今まで辞めずにこられたということは最初のインスピレーションが間違ってなかったということかも知れません。ありがたいことです。
これからの兵庫県は、志ある次世代の若者達に選ばれ続けることが出来るでしょうか。職員達が働いていたいと思う組織であり続けられるでしょうか。いわゆるビジネス書系では、山口周さんの書籍をわりと読んでいます。著書「劣化するオッサン社会の処方箋」という本の中には、“組織は必然的に劣化する”という仮説を人間行動学、組織論、歴史的事実などから論理的に説明しようとされています。組織の劣化はひとえに権力者の取り巻きの劣化が原因である。自分より優秀な者を讒言により権力者から遠ざけ、真実に蓋をし、判断を誤らせる。その組織はどんどんと腐敗し落ちぶれていく。そんな論調です。歪な人事は組織を蝕んでいきます。そして、一握りの者たちが自らの栄達と保身に明け暮れ、気がつけば、権力者の周囲には二流、三流のイエスマンが主流を占めている状況に。権力者は好き嫌いで人を評価します。既に一部の者だけが居心地よい組織になってしまっていたとしたら末期ガンと同じです。余命はあと何年でしょうか。そして、そのような組織の腐敗・内部崩壊も外部にはなかなか伝わりにくく、不祥事、事件の発生といった出来事でようやく世間の知るところとなるのです。いや、これ、兵庫県のことを言ってるのと違いますよ、念のため(笑)
○雑感
1月のメッセージ、面白く読んだよという声をあちこちから聞きましたので雑感の続編を。このメッセージもあと2回になりましたので、許してくださいね。当局の方も(笑)。敬称略ですみません。
好きな作家は、中村文則、桐野夏生、米澤穂積、山崎豊子、高村薫、真山仁、司馬遼太郎、池波正太郎、吉村昭、宮本輝、浅田次郎、吉田修一、天童荒太、伊坂幸太郎、原田マハ、ジェフリーアーチャー、フリーマントルなどなど。
中村文則は村上春樹の次にノーベル文学賞に近い作家ではないかと勝手に思っている作家です。世の中の理不尽さに抗うことが出来ずに出口のない暗闇にいるような空虚感。目が覚めて夢だったと思いたくなるような救いがたい現実。とにかくノワールな小説群。自分が落ち込んでいる時には絶対に読まないでくださいね。
司馬遼太郎は皆さんも大好きだと思いますが、自分は「世に棲む日日」、「花神」、「項羽と劉邦」が特に好きです。「項羽と劉邦」って、表題の2人の順番に意味があるのかな。秦の末期、始皇帝が裸の王様になっていく過程、宦官趙高による秦の崩壊。二世皇帝胡亥を傀儡として恐怖政治を行い、忠臣を殺し、遠ざけ、自分に不都合な情報は握りつぶし、自ら墓穴を掘っていく。いるいるこういう人(笑)そして、次の天下をとった劉邦ですら、皇帝となった後、共に戦ってきた仲間を粛清していきます。少しだけうーんと唸ってしまうエンディングです。その中で徹底した実務家の蕭何が人物的には好きですね。
高村薫さんの小説は社会派サスペンスものが主流ですが、骨太で精緻な描写が好きです。「レディ・ジョーカー」、「マークスの山」をはじめとした合田雄一郎シリーズ、「リビエラを撃て」、「神の火」などなど。「リビエラを撃て」をジャンル分けするのは難しい。北アイルランド、ロンドン、東京を舞台にしたスパイ小説であり、20年という時の流れの中で織りなす人間模様を描いた壮大な大河小説であり、熱く悲しい青春小説でもあります。何人もの死を弔うようにブラームスのピアノ協奏曲第二番変ロ長調が作品の根底に静かに流れます。悠久の時の流れの中で人間の運命に想いを馳せる壮大な曲が心を打ちます。人としての生き様を問いかけられているような、何度読んでもその度に胸に突き刺さる小説。人とはどう生きるべきか、何に殉ずべきかを問いかける小説です。自分のありように迷った時にふと読みたくなる、僕の再読回数NO.1の小説です。
エスピオナージ、スパイものといえば、フリーマントルの「チャーリーマフィンシリーズ」が好きです。15作品ありますが、最近、書店では見かけなくなったので、絶版かなぁ。冷戦時の英米とソ連間の諜報の最前線を舞台に一見冴えないが実は凄腕のノンキャリのスパイが、自分を罠に掛けようとする組織も向こうに回して、四面楚歌の中1人で生き残りをかけて戦うというスリリングな作品で、伏線回収がすごくて読み応えありです。こっち系が好きな方は古本屋かネットで探して是非どうぞ。
宮本輝の小説はとにかく優しい気持ちになれます。人生ってそんなに捨てたもんちゃうなって。一癖も二癖もある人物が登場しますが、どうしたらこんなに人を優しく魅力的に描けるんやろと思ってしまいます。「流転の海」は主人公熊吾一家の波瀾万丈の20年を描いた自伝的大河小説。大阪、尼崎、城崎など身近な場所が舞台です。短気乱暴好色と欠点だらけだが魅力たっぷりの熊吾にいつの間にか惹かれてしまいます。1頭のサラブレッドとそれに関わる人々を描いた「優駿」、馬の名前は“祈り”という意味の“オラシオン”。生と死、悔い、悲しみ、夢、希望、人々の様々な想いを乗せて走るオラシオンの姿に胸が熱くなります。そのほか、宮本作品は全ておすすめ。兵庫県を舞台にした小説も多くありますよ。
海外もので大河小説といえば、ジェフリーアーチャーの「ケインとアベル」と「ロフノスキー家の娘」をセットで是非。一気読み必至です。気が付いたら読みながら泣いていますよ、何度も。そのほかもスケールの大きい作品ばかりで楽しいです。
ロードバイク好きとしては、近藤史恵のサクリファイスシリーズが好きです。ロードレース界を舞台とした、青春×スポーツ×ミステリー。ほろ苦いエピソードがちりばめらていて、奥行きのある作品群です。
人としての魅力って、なんなんでしょうね。どうしたら身につくのでしょうね。どうしたら人に優しく出来るのでしょうね。どうしたらいっぱい受け止められるのでしょうね。どうしたら素晴らしい上司になれるんでしょうね。
○上に立つものの矜持(出来ているという訳ではないですよ、もちろん)
手柄は譲り、責任は取る
仕事に厳しく、人に優しく
好き嫌いで人を選別するな
人を育てる視点を失うな
信用しない人は信用されない
任せたら、待つ
過去の自分と部下を比較するな
来る者拒まず、去る者追わず(頼られたら応え、軽視されても怒るな)
考え過ぎない(心配事の80%は起こらない。起きてしまう20%のうち80%は解決可能。つまり、全体の4%が本当に問題)