3月14日、タイの首都バンコクで、カンボジアなどを拠点とする特殊詐欺グループの幹部、冨沢哲也こと山口哲哉容疑者(46歳)が身柄を拘束された。山口容疑者は準暴力団「関東連合」の元メンバーで、国際指名手配中の見立真一容疑者(46歳)との関係も疑われている。未解決事件の突破口につながるか――。
警察を買収しようと…
「腰が低くて、悪い人には見えなかったけどね」
タイで拘束された山口容疑者と面会した現地の警察関係者は、容疑者の印象をこう話す。
「はじめ、“山田”だと紹介されたのに、パスポートを見たら“山口”でした。タイでは山田で通していたみたいですね。拘束後に彼の仲間が集まってきた時も、“山田さん”と呼ばれていました」
山口容疑者には、電子計算機使用詐欺などの容疑で埼玉県警から逮捕状が出ていた。タイ当局は4月上旬にも、容疑者を日本に強制送還する方針だ。
地元メディアの報道によると、山口容疑者はバンコクの高級住宅街で、月の家賃が約80万円の自宅に住み、電子マネー1億3000万円以上を所持していた。高価な美術品をウェブサイトで販売し、詐欺で得たカネを資金洗浄していたとみられている。
さらに山口容疑者は、身柄拘束後、“仲間”を通じてタイ警察に驚きの相談も持ち掛けていた。タイの警察関係者が明かす。
「『カネを用意したので見逃してもらえないか』という打診がありました。山口容疑者には日本から逮捕状が出ており、在タイ日本大使館を通し、タイ警察に対して正式に逮捕要請が出ていた。タイ警察にも立場があるので、買収なんてされません」