東京・府中の社会福祉法人9700万円不正 障害福祉サービス報酬の架空請求や私的流用

社会福祉法人「清陽会」の施設=2023年5月、東京都府中市
社会福祉法人「清陽会」の施設=2023年5月、東京都府中市

東京都府中市の社会福祉法人「清陽会」は、市職員OBの元副理事長を中心に、障害福祉サービス報酬の架空請求や私的流用など約9700万円の不正経理があったとする調査報告書を31日までに公表した。同法人では元副理事長らによる知的障害者への虐待が約10年間、続いていた。2023年に市の特別監査を受け、改善報告を求められていた。

同法人は元副理事長に私的流用分の返還を求める訴訟を既に起こしており、今後も追加で損害賠償を請求する考え。府中警察署にも相談しているという。

調査報告書によると、元副理事長と元理事長は2012年、法人の元評議員の親族である看護師の名義を借り、障害福祉の報酬約3700万円を不正に請求していた。

このほか、架空の疑いがある業務委託費の支出や、利用者が作ったパンの売上金が元副理事長の個人口座に振り込まれるなど不正な支出や使途不明金が多数あった。

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