山林火災 避難住民らも最後の卒園式で園舎と別れを惜しむ
岩手県大船渡市で起きた山林火災で避難指示が出された地区にある保育園が、少子化のため今月末22日、最後の卒園式が開かれ、一時、避難した住民たちも集まって思い出の園舎との別れを惜しみました。
大船渡市赤崎町にある蛸ノ浦保育園は、少子化で園児数が減少し運営の継続が難しくなったため今月末で46年の歴史に幕を下ろします。
園がある地区は今回の山林火災で避難指示が出されましたが、園は解除されたあと閉園の準備を進めてきました。
22日開かれた最後の卒園式では3人の園児が卒園証書を受け取り、親に向けて「今まで育ててくれてありがとう」などと書いたメッセージを読み上げました。
卒園式にあわせて一時、避難を余儀なくされた住民を含めたおよそ100人が集まり、古いアルバムを懐かしそうに開いたり、タイムカプセルに入れる手紙や写真を集めたりし、最後に歌を歌って思い出の園舎との別れを惜しみました。
卒園する園児は「先生に怒られたり友だちとけんかしたりしたけれどみんな優しくて楽しかった」と話していました。
亘理公子園長は「避難指示が出されて卒園式の準備の時間が限られましたが、元気に送り出せてよかった。園での日々を思い出しながら成長してほしい」と話していました。