二桁の数の掛け算でも、少しの工夫をするだけで誰でも暗算で答えが求められるようになります。
今回は、計算の工夫の仕方について解説をします。
問題
次の計算をしなさい。
35×19
単純な掛け算ですが、暗算で答えを出せるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「665」です。
どのように計算をしたのか、順に解説をしていきます。
今回の計算は「35×19」であり、これは「35を19個分」の合計を求める計算です。「19個分」というのが中途半端で計算しにくくなっています。
そこで、まず「20個分」を考えます(35×20=700)。
ここから「1個分」を引き、「19個分」に戻します。(700−35=665)
したがって、35×19=665となります。
数学的な式変形
今回の計算は、数学的には以下のように考えることができます。
35×19
=35×(20−1)
=35×20−35×1
=700−35
=665
19を「20−1」として、分配法則を利用しています。
<分配法則>
A×(B+C) = A×B+A×C
「35×20−35×1」の式が「20個分から1個分を引く」という計算を表していますね。
まとめ
「分配法則」は計算の工夫でよく利用します。
これを活用できるようになると、計算のスピードはさらに早くなるはずです。
ぜひ繰り返し練習をしてみましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」