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新生児に「ゲイ?」「トランスジェンダー?」と尋ねるアンケートを配布。病院に批判 米

米ニュージャージー州の病院が、新生児の保護者宛てに、赤ちゃんの性自認や性的指向を尋ねる質問を記載したアンケートを配布していたことが明らかになった。SNSで議論の的になっている。

米ニュージャージー州の病院が、新生児の保護者宛てに、赤ちゃんの性自認や性的指向を尋ねる質問を記載したアンケートを配布していたことが明らかになった。SNSで議論の的になっている。

アンケート用紙には、上から順に、新生児の名前、誕生日、出生時に割り当てられた性別、性自認、性的指向の解答欄があった。

物議をかもしたのは、性自認と性的指向の欄だ。「トランスジェンダー」「レズビアンまたはゲイ」「バイセクシュアル」など、性的マイノリティの選択肢が入っていた。

生まれたばかりの赤ちゃんの性自認や性的指向などは確かめようがない。親とはいえ、子どもの性自認、性的指向を勝手に決めつけてはいけない。

SNSには「これが本気ならバカげている」「こんなの破り捨てます」「赤ちゃんは自分の口で答えられない。親も子どもの代わりに答えるなんてできない。子どもが成長して自分で選択することだよ」など、批判が寄せられている。

配布されたアンケート用紙 / Via Facebook: hollyschepisi.nj

ABCテレビによれば、ある妊娠中の女性が、4つの病院を運営する「インスピラ・ヘルス」から用紙を受け取ったことで事態が発覚。州内のほかの病院でも、同様のアンケート用紙を配布していたという。

これは、2022年に施行された州法に基づく。医療機関には「患者から人種や民族性、性自認、性的指向などの情報収集を要求する」ことが求められている。なお、患者は情報提供の拒否も選択できる。

インスピラ・ヘルスの広報担当者は、この州法に基づき、データを集めたことを認めた上で、今後は成人患者から同様の情報を集めるとしている。

アンケート用紙をFacebookに掲載し、問題提起した同州の上院議員ホリー・シャピーシ氏は、地元メディアNJ.comの取材に答えている。

「トランスジェンダー、同性愛者、両性愛者の方にとって、この情報は適切なケアを見つけるのに役立つ可能性があり、理解できます」

「ですが、これは常識的なアプローチではありません。生まれたばかりの子どもが同性愛者かどうか尋ねるなんてバカげています」

シャピーシ氏は現在、州法の改正に向けた法案を起草しているという。

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