虐待隠蔽で精神科病院指導 岐阜県、男性看護師による女性患者への身体・心理的暴行を認定

岐阜県海津市の精神科病院「養南病院」で昨年、看護師が入院患者に暴行を加えたのに、病院が法律で義務付けられた虐待通報をせず、事実上隠蔽(いんぺい)していたとして、岐阜県は再発防止など改善策を講じるよう、30日までに同病院を行政指導した。看護師の暴行についても身体的、心理的虐待に当たると認定した。

同病院は社会医療法人「緑峰会」(関谷道晴理事長)が運営。取材に対し「県の指導に従って改善に取り組みたい」としている。

病院や県によると、昨年10月、男性看護師が説明しても女性患者が何度も時間外に食堂へ入りたがったため、看護師が腹を立て、患者を押し倒して首をつかむなどした。

精神保健福祉法は昨年4月の改正で、病院職員らによる虐待を発見した場合、誰であっても都道府県に通報する義務を定めている。しかし、病院側は通報しなかった。

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