クルド人少年たちの「希望」
もちろん彼らが証言したすべてが真実であるとは限らない。実際には、彼らの思い込みだったり、明らかに彼らに非があるケースもあるだろう。ただ、近年のSNS上での「クルド人叩き」が、大人たちだけでなく少年たちにまで飛び火しており、それが周囲に対する「不信感」に繋がっているようだった。
そんな不安を持つ彼らにとって希望となっているのが、サッカーだ。前出の中学2年生のクルド人少年は、「サッカーをしているときだけは全てを忘れられる」と話す。
「僕たちの中にはビザを持ってない子も多いし、ふつうに生活しているだけで嫌なことに巻き込まれたりもする。だけど、サッカーしているときだけは違う。将来のこととか、僕らがいま置かれている状況とか、そういうことも全て忘れられる。サッカーに100パーセント集中してるから、それ以外のことを全て頭から追い出せるんだ」
後編記事『「ビザがないんだからサッカー選手は諦めろ」16歳のクルド人少年が入管に告げられた「残酷な宣告」…それでも「新たな夢」に挑戦する理由《ルポ・クルドの子供たち》』では、20代のFCクルドメンバーを取材。その壮絶な半生を語ってもらった。