「ハマスは出ていけ」異例のデモ　ガザ地区で数百人が統治に抗議

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　パレスチナ自治区ガザ地区北部で25日、イスラム組織ハマスに抗議するデモが発生し、数百人が「ハマスは出て行け」などと叫びながら行進した。ロイター通信などが報じた。

　ガザでは18日にイスラエル軍が大規模な戦闘を再開して以降、被害が拡大している。住民の間では、イスラエルだけでなく、交渉で譲歩を示さないハマスに対しても反発が広がっているとみられる。

　ハマスはガザ地区で強権的な統治を続けてきた経緯があり、抗議デモが起きるのはめずらしい。報道によると、デモがあったのは北部ベイトラヒヤ。SNS（ネット交流サービス）では、「戦争はもうたくさんだ」などと書かれた横断幕を掲げ、がれきの間を歩く人たちの動画などが投稿された。

　ガザ地区では2023年10月、ハマスがイスラエルに越境攻撃を仕掛けたのを機に大規模な戦闘が始まった。今年1月19日に一時停戦が発効したが、恒久的な停戦を求めるハマスに対し、イスラエルは一時停戦の延長を求めて交渉が停滞。イスラエル軍は今月18日に大規模な空爆や地上作戦を再開し、これまでの戦闘による死者は5万人を超えた。イスラエルによる封鎖も続いており、食料や医薬品の不足も深刻化している。【カイロ金子淳】