【挿絵表示】

 ——知りなさい。あなたが生まれたこの世界の、荒ぶる野生と、奥深き慈愛を。

 エーテルが満ちる宇宙のとある星。およそ四〇〇年前に、それまで栄華を誇っていた高度な物質文明はエーテル嵐によって崩壊し、生き延びた人類は文明再建時代に突入していた。

 そんな時代。
 山賊に捕まって虜囚の身となったギリアラサー(三十四歳)山子の男、ユラ・ヨイボシ。
 彼は自衛のための剣術を身につけていたが、不意打ちには敵わず、労働力として売られようとしていた。

 そんな中、突如落雷が馬車を直撃。進路を外れ、山道を転落していく。
 一命を取り留めたユラだったが、瀕死の重症を負い死を覚悟する——そんなとき、ふわふわ漂う美しい藍瑠璃色のクラゲ——エーテルの具象体である「魄霊(はくだま)」が現れ、ユラはそれと契約し、肉体を治癒させる。
 
 ひとまず村か何かを探そうとする彼を襲う怪物「魄獣(はくじゅう)」。窮地に陥った彼を、付近の要塞に勤める女軍人・ヒノワが救援に駆けつける。
 龍人族である彼女はユラを連れ駐屯地へ。そして、行く宛がないなら徴募隊に入らないかと提案した。

 ユラは生活苦に加え元いた村に戻るための資金もないために、この提案を受け入れるのだが……?
 西方警備団レグルス要塞の徴募隊に所属することになったユラは、そこでかけがえのない仲間たちを手にいれ、新たな人生を見つけ、戦いの日々に身を投じていく——。

 そんなユラをメイン主人公に、いくばくかのメインキャストを通して物語る、エーテル宇宙のとある星を舞台にした文明再建系SF(連作小説予定)。


※カクヨム、pixivにも掲載中
  ACT1−1 人攫いたち()