ロキ・ファミリアの指示でダンジョンへと向かったトロアたち急行していた。
「トロア?ついて来れて!?」
「問題ない…だが、そこまで急ぐ必要があるのか…?」
トロアが急ぎすぎではないかといったが、アリーゼは
「いつ襲撃が来るか分からないから早いうちに待機しておいた方が良いでしょ?」
「それもそうか…」
移動しながら話している二人を見てリオンは苦言を呈した。
「二人とも話しすぎです!急ぎますよ!!」
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「イ…闇派閥だぁぁぁぁ!!」
「冒険者狩りかよ!!おちおちダンジョンの探索もさせてくれねぇのかよ!」
仲間である冒険者が殺されていく姿から恐怖でその場から逃げるように生き残った冒険者が逃走をはじめた。
「おやおや?逃げるのですか?仲間を置いて…そこは戦うべきでしょう!!冒険者として名に恥じぬように!!」
逃げる冒険者をみて闇派閥の一人で話し続ける。
「それができないというのなら…失望する私を、どうか血の宴で楽しませてもらいたい!!」
そう言うと冒険者に斬りかかろうとしたが
「させん…ムスハインの風の魔剣…」
「っ!?」
闇派閥に突然、風が吹き荒れたことによって驚きながらも後ろに後退した。ライラは楽し気に
「まーた当たったぜ、フィンの読み!どうなってんだアイツの頭!マジで結婚してやってもいいぜ!一族の勇者様ぁ!!」
ライラがフィンに対して惚れ惚れしていたが、トロアが苦言を呈し、輝夜は呆れていた。
「敵を目の前にそれはどうかと思うぞ…」
「そうですねぇ?超絶無理に決まっています、あなたのような狡い小人族などと。夢と現実の区別をつけてくださいまし…あとうるさいから黙れ」
闇派閥がトロアたちを観察するような目でみていると
「はて、貴方がたは…?」
闇派閥の人間が問いかけたが、トロアは
「それを聞く前にそちらが名乗るのが礼儀ではないか…」
(こいつは確か、ヴィトーだったか…エレボスから恩恵を貰っていたはず)
「おや、これは一本取られましたねぇ?まぁ、知らないと思いますが私は顔無しと呼ばれています。改めてお聞きします。貴方がたは?」
笑いながらトロアの質問に答え、改めて問いかけた。アリーゼが答えた。
「非道の行いを見過ごすわけがない、正義の味方よ!!」
「正義…?あぁ、アストレア・ファミリアの。なるほど…実に小賢しく、叶いもしない、ご大層な信条を掲げる愚人たちの方々でしたか…」
ヴィトーは彼女たちを嘲笑うように話していたが、トロアの方をみてこう言った。
「しかし、そちらの彼はなぜ、貴方たちのような者と行動しているのですか…?」
トロアの姿を見た故の質問だと言えるだろう。その質問にトロアは答えた。
「簡単だ…恩があるから返しているだけだ…」
トロアの答えにいまいち納得のいかないヴィトーだったが
「ふぅむ…まぁ、今はそれでよいでしょう…ですが、貴方の本来の目的を知りたいものですねぇ?」
ヴィトーの発言に一瞬、反応してしまったが平静を装い答えた。
「知りたいなら、俺たちに捕まって牢屋に大人しく入るなら話を聞いてやる…」
「そのご提案はうけられませねぇ?なぜなら、私にはまだやりたいことがあるのですから…」
アリーゼたちは、ヴィトーの発言に聞き返した。
「やりたいこと…?」
「私の欲望は、この不完全な世界で…最も鮮やかな血というものをみたいだけ」
その発言に血の気が引くほどの寒気がした。輝夜が
「破綻者だな…」
それの言葉を聞き笑いながらヴィトーは答えた
「えぇ、きっと私に付き纏う愛しき称号なのでしょう!!」
「よし決めた!貴方は一生牢獄の中にいた方が良いわ」
アリーゼの言葉に同意するようにトロアも答えた。
「あぁ、お前を野放しにしていれば、被害が拡大するだろう…」
「それはご免です」
ヴィトーは笑顔でトロアたちの言葉を拒否した。その答えを聞きアリーゼたちとトロアは
「なら…」
「ならば…」
「「「「力づくで!!」」」」
アリーゼたちは武器を抜き、ヴィトーを捕縛しようと動き出した。