スマートフォンでSNSを開くと、明らかにフェイクニュースと分かる投稿や、差別を扇動するような書き込みを目にすることも多いだろう。
こうした情報が拡散される背景として指摘されるのが、広告を連動して表示させることで収益化できるSNSの仕組みだ。
オンライン署名サイトでは、フェイクニュースなどを発信するアカウントが広告収益を得られなくする法整備を求める署名活動が行われている。(佐藤裕介)
◆SNSが火に油を注いでいる
2月に署名活動を始めたのは、ジェンダー平等推進団体「#MenWithWomen」。女性蔑視的な投稿を広めて収益を得る「マネタイジング・ミソジニー」などの問題を告発しているグループだ。
署名は3月26日現在、2万6000筆を超えている。当面は署名の呼びかけを続け、ある程度まとまったところで政府や政党などに届ける予定という。
団体の創設者の1人、勝部元気さんは「デマをばらまけばばらまくほどもうかるという、現在のSNSの仕組みはおかしい」と強調する。
2024年11月の兵庫県知事選では、SNSでの情報拡散が選挙結果にも影響を及ぼしたとみられている。
出直し選挙に臨んだ斎藤元彦氏のパワハラ疑惑を巡って、男性県議がSNS上で真偽不明の情報に基づく誹謗(ひぼう)中傷を受けて議員辞職に追い込まれ、自ら命を絶つ事案まで発生した。
「真実かどうか分からない情報を、多くの一般の人たちがあまりにも簡単にうのみにしてしまうことに驚いた」と勝部さん。
フェイクニュースや差別的な情報という「火」に「油を注ぐ役割」をSNSが果たしてしまっている現状を憂慮し、「応急措置として、まずは収益化を停止するべきだ」と訴える。
◆アテンションエコノミー、フィルターバブル…
YouTubeやX(旧Twitter)、InstagramなどのSNSが普及した背景の一つに、人々の関心や注目を集めることでお金を稼ぐ「アテンションエコノミー」と呼ばれる収益構造がある。
動画などの再生回数に応じた広告収益を得られるため、耳目を引く過激なフェイクニュースを発信するインセンティブ(動機付け)が働きやすい。
この収益構造は、...
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