『インアルお風呂編の続きで、宴会編』
結構突然アルヴィス視点インガ視点チェンジしてるので読み取ってくだs(殴)



明日からのそれぞれの旅路での無事を願った宴会が開かれ、各々に楽しんでいた。
カルデアの民が用意してくれた酒やご馳走はみんなの食を進ませ、会話を弾ませた。
そんな中、宴会の輪の隅っこに、その場には似つかわしくない雰囲気を漂わせている者がいた。

(別に邪なことを考えていたわけじゃないのに。ただ、ゆっくりお話を聞かせてもらえたらって、たったそれだけのことがどうしてできないんだ・・・?)

―――――今日、アルヴィスさんと会うのをどれだけ楽しみにしていたことか・・・。
門のところで初めて会話を交わし、そのあとはずっと大事な話しが続き会話は出来なかったけれど、それでも大ジジ様たちと会話を交わすアルヴィスさんの姿はボクが憧れていたアルヴィスさんの姿そのままで、事態は決していいものではなかったけれど、その姿を間近で見ていられることに喜びを感じた。
なのに、あいつはここでも・・・!
その場に残りたい気持ちも大きかったけれど、感情だけで動くあいつのせいで大ジジ様たちの話が中断されるなどというそんな無礼な態度が許せずにカイを引きずってその場を後にした。
その後もいろんなことがあって、明日旅立つことになって、せっかくお会いできたアルヴィスさんとまた道が分かれてしまうことに寂しさを感じたが、ことの重大さも重々承知していたから、仕方のないことだと割り切った。
そんな中で訪れた、思いもよらぬ風呂での会話のチャンスを、カイにこれ以上ないくらいの屈辱と共に無にされて・・・・・・――――――――――落ち込むなという方が無理な話だ・・・。

「はぁ・・・・・・」

風呂場での出来事のことを思い出すと、インガはどうしても食事をするつもりにはなれず、ため息をつきながらちびちびと酒に口をつける程度で一人時を過ごしていた。
するとそこに・・・・・・。

「・・・インガ、あまり箸が進んでいないようだが、気分でも悪いのか?」

「えっ・・・!?あっアルヴィスさんッ・・いつからそちらに!?」

弾かれるように顔を上げると、アルヴィスが隣に座ろうとしていたところだった。

「ああ、今さっきね。カルデアに来たのは久し振りだったんだが、あっちでウォーゲームの話をしてほしいとか、ギンタの話をしてほしいとか、たくさんの人たちに詰め寄られてね。少しだけ話をして、あとはドロシーに任せて逃げてきた。俺はあまり、そういう話は得意じゃないんだ・・・」

そう言って苦笑して見せるアルヴィスの姿を見た途端、さっきまで心に渦巻いていたイライラが一瞬で消えていくのを感じた。

「無理もありません・・・。メルの方々はこのメルヘヴンを救って下さった、みんなの憧れですから。僕も、皆さんの戦う姿を見て、皆さんのようになりたいと、・・・アルヴィスさんのようになりたいと思って、子供心に修行に励みました」

「そうか」



インガの、今日会ったときからの雰囲気とは違い穏やかに話す様子を見て、ほんの少しだけ既視感を覚えた。
どこかで見たことがある・・・ではない。
自分の信念を信じ、それに相反する行動を律して出会ったばかりのギンタやナナシにことあるごとに突っかかっていた自分、そしてクロスガードやダンナさん・・・憧れていた相手の前のみで肩の力を抜くことができた自分に似ているかもしれない。
そう思うと、ふとひとつの質問をしてみたくなって・・・。

「・・メルへヴンは、好きか・・・?」

「っ・・・はい!!」

間髪いれずに返ってきた返事に、とても懐かしいものを感じて嬉しくなった。
逆に、まさかこんなに力強い返事が返ってくるとは思ってなくて思わず噴き出すと、インガもそんな自分に気付いて真っ赤になっていた。

「いや、笑ったりしてすまない。キミの反応が嬉しくて、つい・・ね」

「いえっ・・・!!」

クールな子かと思っていたのに、思っていたよりもずっと素直で純粋みたいだ。
まだ残る気恥ずかしさに、こちらの顔を直視できないでいるところも子供らしくて可愛らしい。
6年前の自分が同じ状況に立たされたら、一体どんな反応をしているだろうか。

「でも、安心したよ。入浴のあとから少し調子が悪いのかと思っていたんだが・・・食欲がなかっただけみたいだな」

「えっ?」

「?全然食べていないだろう・・・?」

「あっいえッ・・そういうわけではないんです!!いただきます!!」

言った途端に物凄い勢いで食べ始め思わず唖然としてしまう。
別に食べろと言ったつもりではなかったのだが・・・あっという間に目の前の皿が空になっていく。

(少し俺に似ていると思ったんだが・・・気のせいか・・・?)

様子を眺めながらそんなことを考えているうちに、インガは仕上げとばかりにぐいーっと酒を呷っていた。

「お、おい・・・」

更に呆気にとられてしまう、が・・・

(まぁ、子供はこれくらいムチャなところがあった方がいいのかもな)

ふと、ウォーゲームの宴の席で似たようなことをやってのけ、大きなことを大声で宣言し、実行してみせたあの戦友が思い出され、さっきとは違う既視感に心が和んだ。
あれから6年・・・もう会うことはないけれど、ギンタはどうしているだろうか?
元気かどうかの心配は全くしていないが、逆にまたムチャなことでもやってるんじゃないかと考えると物凄く心配になる。
あの勢いと無鉄砲さに惹かれる者は多いだろうが、その陰で気苦労の絶えない者も必ずいるだろうと考えたところで軽く頭が痛くなってきたが、インガの言葉によって現実に引き戻された。

「あの、アルヴィスさん、お願いが・・あるんです・・・」

「ん?ぁ、ああ、なんだ?」




――――――言ってはみたものの、やっぱり初対面なのにいきなりお願いなんて図々しかっただろうか?
アルヴィスさんのお話をもっと聞かせてほしい・・・ただそれだけなのだが、先ほど、話すのは得意じゃないと聞いているにもかかわらずこんなお願いは不躾だろうか・・・。
しかし、一度口から出た言葉はもう取り消せない。
このまま口を閉ざすのも失礼になってしまうのはわかっているが、そう考えてしまうとなかなか続けることもできなくて、そこでアルコールの力を借りれば不躾だと思いつつも先を紡ぐことができるだろうかと、近くに置いてあった少し度の強めの酒を一気に呷った。
そして気を取り直してアルヴィスに向き直り、今度こそ言うんだという気持ちが無意識に行動にも表れたらしくアルヴィスの肩を掴み、そして・・・――――――――――


「・・・?んっ・・・!!」

口に含んで、じょじょに飲み下していた酒の残りをアルヴィスに強引に明け渡した。



突然の、全く予想していなかった出来事に、何が起こったのかを理解しようとしている間に口内に熱い液体が流れ込んできて、まずいと思ったときには既に抗えず飲み下してしまったあとだった。
体も、押し戻そうにも妙に力のこもった腕がすぐには外せなくて、そうしている間にどんどん体重をかけられてしまう。
そして気がつけばいつの間にか、地に肩をつけた俺にインガが覆いかぶさっている状況だった。



やっと口の中が空になった。
やっと言える。
ずっと言うことはできないと思っていた、心の奥底にしまっておいたあなたへの想い・・・・・・・・・


「ボクのものに・・・なってください・・・・・・――――――――――」



上にも書きましたが、インアル漫画お風呂編の続きの宴会編です(笑)
そして酔っ払いブラックインガ発現!!
話を聞きたいだけだったはずがいつの間にボクのものになれとかって
趣旨変わったこと言い出してるんですかインガ君!(爆)
ちなみに、アルヴィスはお酒にはめっぽう弱くって一口でもくらくらしちゃうけど、
インガはそこまで弱くないと思います。
インガは弱くはないんだけどあるボーダー越えた瞬間に記憶もすっ飛ぶブラック降臨な感じで(笑)
きっと強いお酒をおもっきし呷らずに一口とかにしとけば
ちょうど達成したいことが達成できただろうにもう・・・(ry)(笑)
で、このあとにと考えていたのはインガがアンダータで自室に2人で飛んで、いちゃいちゃと・・・ね(コラ)
アルヴィスは強いお酒飲まされちゃったからだんだん目がとろーんってなってきて
うまく抵抗できなくなっちゃうと思われます☆w☆
インガはカイのせいでたまりに溜まった鬱憤をここぞとばかりに発散したらいいです!!
で、起きたらインガは強いお酒呷ったところからすっぱり忘れてて、
アルヴィスはアンダータでインガの部屋に飛んだあとから覚えてない・・・と(笑)
お互い何をしたかされたかなんて全く記憶にないのですが
体の状態考えたらアルヴィスはある程度は想像付くわけで(笑)
でもインガはそんなことするつもり全くなかったからなんでなんで???って(笑)
で、その様子を見てアルヴィスはああいうことしようとしてしたんじゃないのか・・・と、
事実を隠して普段どおりの態度で接してくれてたらいいなーなんて。





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