国立病院機構大牟田病院 患者虐待再発防止へビジョンを公表

大牟田市の病院で障害がある複数の入院患者に虐待が繰り返されていた問題で、病院は、再発防止のための行動指針を策定しホームページで公表しました。
大牟田市にある「独立行政法人国立病院機構大牟田病院」では、男性職員4人による障害のある入院患者の男女あわせて9人への性的、身体的、そして心理的な虐待が各自治体の調査で認定され、去年10月には、第三者委員会から再発防止策についての提言を受けていました。
この提言を受けて、病院では再発防止のための取り組みなどをまとめた「大牟田病院ビジョン」を策定し、ホームページで公表しました。
この中では、「虐待通報の義務」を職員に周知徹底し、通報があれば組織的に対応することや、同性による介助や複数での介助について、可能なかぎり患者の意向に沿った支援ができる体制を検討すること、そして、実効性のある取り組みを進めるため、院長とは別の管理者として「障がい福祉部長」を配置するなどとしています。
この内容について病院では、被害にあった患者の家族や後見人に説明したということです。
大牟田病院の川崎雅之院長は、「今回の事案を決して風化させることなく、地域の医療・福祉に貢献できるように努力を重ね、信頼回復に努めます」というコメントを出しました。

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