繰り下がりのある引き算を見ると、ついつい「ややこしそうだなあ」と思ってしまうのではないでしょうか。しかし、工夫次第では、繰り下がりのある引き算がすぐに終わるケースもありますよ。
今回の問題に挑戦して、どのような工夫が暗算に有効なのか、見てみましょう。
問題
次の計算を暗算でしなさい。
8001−7995
※制限時間は5秒です。
解答
正解は、「6」です。
計算式はややこしかったですが、答えは意外にシンプルでしたね。
実は工夫次第で、計算式自体もシンプルになりますよ。
次の「ポイント」で、工夫の仕方を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「引く数をキリのよい数にすること」です。
今回の問題の引く数「7995」は大変キリが悪いので、この数に近くてキリのよい8000という数に変えて計算してみてください。
8001−7995→8001−8000=1
とても簡単な計算式になりましたね。
ただし1は、この問題の答えではありません。7995を引くことと8000を引くことは、同じではないからです。
では、7995の代わりに8000を引くと、答えはどのように変化するでしょうか。
8000は7995よりも5大きな数です(8000−7995=5)。よって、8001−8000は元の式に比べて5だけ「引きすぎている」といえます。
この引きすぎた5を後から足してやれば、答えは元の式と一致するでしょう。
具体的には、次のように計算をします。
8001−7995
=8001−8000+(8000−7995) ←8000と7995の差を後で足す
=1+5
=6
二行目では、7995の代わりに8000を引き、さらに引きすぎた8000と7995の差を足しています。
こうすると式はシンプルな「1+5」の形に変換でき、暗算でも簡単に答えが出せる、というわけです。
まとめ
今回の問題では、引き算の暗算方法を紹介しました。
引く数をキリのよい数にすることで、計算がぐっと楽になりましたね。
なお、この方法を使うときは、元の式と変換後の式の違いを調整することを忘れないようにしましょう。今回の問題では、「+(8000−7995)」の計算で引きすぎた5を足し、調整を行いました。
他にも工夫によって計算が楽にできる問題を用意していますので、引き続きチャレンジしてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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