トリプルレッドとは 米大統領・上下院の多数、共和が独占
きょうのことば
▼トリプルレッド 米国で大統領職と上下両院の多数派を共和党が占める状態を、共和党のシンボルカラーから「トリプルレッド」と呼ぶ。逆に民主党が占める場合は「トリプルブルー」という。予算案や法案を成立させるには上下両院の可決が必要なため、大統領の掲げる政策を実現しやすくなる。
2017年に大統領に就いたトランプ氏は最初の2年間、トリプルレッドの状態だった。この期間に「トランプ減税」を実現した。一方、大統領の出身政党と、上院か下院、または上下両院の多数派が異なるねじれ状態の「分割政府」になると、議会が大統領の政策実現を阻みやすくなる。
トランプ氏は第1次政権時、大統領任期の半ばに実施される中間選挙で分割政府となり、大型の経済政策の実現が難しくなった。トリプルレッドが決まった次期政権では公約に掲げた所得税減税の恒久化などを推進するとみられる。
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