ストレスも業務量も過多になりがちなリーダーたちが一息つき、英気を養える休日。その貴重な休みをあなたはうまく使えていますか? 休日をどう過ごすかで、仕事のパフォーマンスも、ひいては人生の満足度も大きく変わってくるかもしれません。休み上手な人たちの事例に学び、「休み方改革」を起こしましょう!

ハーレーの後部座席で気づいた「休みの重要性」

 約800社の働き方改革をコンサルタントとして支援してきた越川慎司さん。著書『世界の一流は「休日」に何をしているのか 年収が上がる週末の過ごし方』では、米マイクロソフトで業務執行役員を務めた自身の経験から、世界と日本の「休日観」の違いや、効果的に休むためのヒントを提案している。長く仕事大好き人間を自称していた越川さんが「休み」の重要性に気づいたのは、ある人物との交流がきっかけだった。

「仕事漬けだった私が休むことの意義に気づいたのは、米マイクロソフトのエグゼクティブたちとの出会いからです」という、クロスリバー(東京・港)社長の越川慎司さん
「仕事漬けだった私が休むことの意義に気づいたのは、米マイクロソフトのエグゼクティブたちとの出会いからです」という、クロスリバー(東京・港)社長の越川慎司さん

 「実は私、米マイクロソフト社の会社員時代、仕事が楽しくて働きすぎて、うつ病を2度経験したことがあるんです。その時は睡眠を7時間以上確保して回復し、休養の大切さに気づきました。

 2度目のダウン直後、仕事終わりにマイクロソフトの副社長に誘われて、ハーレーダビットソンのオートバイの後部座席に乗せてもらったんです。ハーレーが走り出した瞬間、体の中を電流のような衝撃が駆け巡り、今まで感じたことのない爽快感を得ました。『彼は、この楽しみがあるから仕事を頑張れるのだ』と実感し、思い切り遊ぶこと、働くことの意味を考え直す、人生観が変わるほどの経験をしました」

 さらに、副社長から「君は、野球で例えると4~5アウトまで戦っている。ルール通り3アウト以内で働こう。ちゃんと休むんだよ」と言われ、越川さんは働き方を見直した。

 まず手をつけたのは、「何をやめるかを、決める」。マイクロソフトでは「Do more with less(より少ない資源で、より多くのことに取り組む)」が徹底されており、残業は手際が悪い結果だとみなされていた。

 「それまでは、美しいプレゼン資料や、細部まで作りこんだ表計算データにこだわっていましたが、手を抜く部分と注力する部分を見極めることにしました。無駄な会議も廃止。そのうえで、きちんと結果を出して評価されるにはどうすればよいかに注力しました」

人手不足の時代こそ「ワークライフハーモニー」を

 17年、越川さんは働き方改革を支援する会社を設立し、社員とともに週休3日・複業(本業として複数の仕事を持つ働き方)を実践している。

 「私も介護をしていますが、育児や介護などをしながら働く人を含め、様々な人材が労働参加する方法を考えて、週休3日に行き着きました。労働時間は減っても生産性を上げ、売り上げが下がらない仕組みを目指しており、当社では8年連続で売り上げが拡大しています。

 私がこれまでやってきたことは、『働き方改革』ではなく『休み方改革』だったと最近気づきました。実現したいのは、仕事とプライベートの間で重点の置き方を加減する『ワークライフバランス』ではなく、仕事とプライベートを調和させる『ワークライフハーモニー』です」

 越川さんがこのような休日観に至ったのは、前出のように米マイクロソフト時代に周囲から受けた影響が大きいというが、日本と欧米では休日についての考え方にどのような違いがあるのだろうか。