掛け算や足し算の計算の順序や、中学の最初で習った負の数の四則演算の仕方を覚えていますか。この問題を通して、計算の順序や負の数の扱い方を確認していきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−2×3+8
負の数の掛け算が含まれた問題です。
負の数をどのように扱えばいいのか、どのような順序で計算するのかを一緒に考えていきましょう。
解答
答えは「2」です。
どのようにして答えを出すのか、次のポイントで一緒に見ていきましょう。
ポイント
ポイントは二つあります。まずは、計算の順序についてです。計算は、以下の順序で行なっていきます。
1. ( ){ }などのカッコの中を計算する。 ←( )の外側に{ }がつきます。
2. 掛け算と割り算を計算する。
3. 足し算と引き算を計算する。
次に大事なのは「負の数どうしの掛け算や割り算は正の数」になることです。つまり、掛け算・割り算においては、負の数の個数によって答えの符号が決まります。以下のように考えましょう。
<掛け算と割り算の負の数の個数と答えの符号の関係>
・負の数が奇数個であれば、答えの符号は負の数
・負の数が偶数個であれば、答えの符号は正の数
今回の問題の「−2×3」の部分では、負の数は一つあるので、この計算の答えは負の数になります。
では、上記のポイントに気をつけながら計算していきます。この問題は掛け算と足し算がありますので、掛け算を先に計算してから足し算を計算していきます。
−2×3+8
=−6+8
=2
このようにして答えを出すことができました。
「−6+8」が見にくいと思った方は、−6と8の順番を入れ替えて「8−6」にして考えると計算しやすくなりますね。
計算の注意点
「−2×3」の計算は掛け算ですので、前の数と後ろの数を交換して計算することもできますが、以下の点に注意してください。
演算を連続で表記する場合はカッコを使って表します。
OK
−2×3=3×(−2)
NG
−2×3=3×−2 ←×と−が連続している
まとめ
計算の考え方を復習するいい機会になったのではないでしょうか。負の数があると計算するのが面倒になると思いますが、扱い方が分かれば計算自体は難しくないですね。
計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。負の数が含まれた四則混合の問題などもありますので、余裕のある方はそちらの問題にもぜひチャレンジしてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。たくさんの受験生のためになる良質な問題を作成し、どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。
類似の数学問題にもう1問挑戦!