狭山事件 再審請求中の石川一雄さん 死去

 1963年に狭山市で女子高校生が殺害された狭山事件で、無期懲役が確定して服役後に仮釈放された後、3度にわたり再審請求を求めていた石川一雄さんが11日夜、病院で亡くなったことが関係者への取材で分かりました。86歳でした。

 石川さんは狭山事件で、強盗殺人などの疑いで逮捕され、一審で死刑判決を受けました。

 二審では、全面的な否認に転じましたが、無罪の主張は退けられ、1977年、最高裁で無期懲役が確定して服役し、1994年に仮釈放されています。

 再審請求は、過去2回退けられ、2006年、東京高裁に第3次請求を申し立てていました。

 集会にも精力的に参加していて、「えん罪が晴れるまで応援をお願いします」などと訴えていました。

 「狭山事件」を巡っては、現在開会中の2月定例会県議会の初日に、再審に関する法律の改正を求める意見書が、議員提出議案で出され、可決しています。

加須市シニアいきいき大学卒業式

 60歳以上の市民の学習意欲を高めてもらおうと加須市が取り組んでいる「シニアいきいき大学」2年間の学びを終え、12日卒業式が行われました。

 「シニアいきいき大学」は、加須市が平成国際大学と連携し、地域貢献の一環として、60歳以上の市民を対象に2011年度から実施しています。

 受講生は、学びたい学部を自然科学など3つの学部から選ぶことができます。

 講義は、専門的な知識を持つ大学の教授などが行います。

 12日は、人文科学部の人間文化コースで2年間、「世界で活躍した日本の偉人」を学んできた66人の受講生の卒業式が行われました。

 卒業生は、2年間学んだことを、今後の人生に生かしていきます。

2月の景気動向 2か月ぶりに改善

 2月の県内の景気動向指数は前の月を0.8ポイント上回り2か月ぶりに改善したことが帝国データバンク大宮支店の調査で分かりました。

 調査は、2月14日から28日にかけて県内企業1009社を対象にインターネットで行われ、回答率は、41.7パーセントでした。

 それによりますと、2月の県内の景気動向指数は、43.3で、前の月を0.8ポイント上回り2か月ぶりに改善しました。

 規模別では、「大企業」が増減なしの47.2で、「中小企業」は0.9ポイント増の42.8、「小規模企業」は1.2ポイント増の42.7と前の月に悪化した「中小企業」と「小規模企業」が改善しました。

 先行きの見通しは、3か月後が44.8、6か月後が、46.0それに1年後が47.9で前の月より改善し、これまでと同様に先に行くほど上昇しています。

 帝国データバンク大宮支店は「企業からの声で目立ったのは『様子見』」とした上で、「物価高や金利上昇、アメリカの関税引き上げなどさまざまなリスク要因から企業の姿勢は慎重さが目立ち、回復力に力強さは感じられない」としています。

埼玉弁護士会 自衛隊の憲法明記反対を訴え

 埼玉弁護士会は12日戦争のない平和な社会を求めて自衛隊の憲法明記に反対するパレードを行いました。

 パレードは、敵基地攻撃能力もしくは反撃能力の保有および行使は、憲法9条に反するとの立場と恒久平和主義を訴える埼玉弁護士会が、自衛隊の憲法明記の反対を呼びかけ行われたもので、市民らおよそ80人が参加しました。

 パレードに先立ち、埼玉弁護士会の大塚信雄会長が、「市民のみなさんと戦争のない平和な社会を実現したい」と訴えました。

 その後、参加した人たちは、「平和な憲法を守ろう」などと呼びかけながら県庁から浦和駅西口までパレードを行いました。

戸田市 PTAなど3団体 文科大臣賞受賞を報告

 社会教育や家庭教育の振興などで特に効果を見せ模範となったとして文部科学大臣表彰を受賞した3団体が、12日、戸田市役所を訪れました。

 戸田市役所を訪れたのは、美谷本小学校PTAと、戸田南小学校の学校応援団、そして下戸田公民館の3団体です。

 美谷本小学校PTAは、登下校の際の危険な交差点や、保護者が見守る場所などがQRコードから確認できる「登下校見守りマップ」を作成したことなどが評価され今年度の「優良PTA文部科学大臣表彰」を受賞しました。

 また、戸田南小学校の学校応援団は、教員の業務量を減らそうと負担が特に多い1年生のクラスをサポートする活動で、下戸田公民館は、公民館まつりに児童や生徒が描いた絵の展示を呼びかけ、公民館と若者のつながりを作ったことで表彰されました。

 菅原文仁市長は「3団体の皆さんに共通するのは、地域とのつながりを強化していることだと思います。ぜひともこのつながりを受賞を契機にさらに盛り上げていただきたいです」と激励しました。