急速な少子化で札幌の4つの市立幼稚園が閉園
少子化が急速に進んでいることなどから、札幌市の市立幼稚園のうち4つが閉園することになり、17日閉園式が行われました。
札幌市は急速な少子化に加えて、子どもを預かる時間が長い保育所や認定こども園のニーズが高まっていることから、9つある市立幼稚園のうち4つを今月いっぱいで閉園します。
このうち手稲区の手稲中央幼稚園では、年長の園児15人を対象にした卒園式のあと、歴代の園長や教職員なども参加して閉園式が行われました。
はじめに、坪井康彦園長が「自然に囲まれたこの幼稚園からはおよそ5000人が旅立っていきました。58年間、愛してくださり、本当にありがとうございました」とあいさつしました。
そして、開園当時の写真や卒園する園児たちの様子など、園の歴史を振り返る映像が流されると、目に涙を浮かべる人もいました。
卒園する園児の30代の父親は「私もこの幼稚園に通っていたので閉園するのは寂しいですが、こうして親から子へバトンを受け継ぐことができたのがよかったです」と話していました。
札幌市の山根直樹教育長は「市立幼稚園が担う幼児教育の実践という役割は今後も変わらないが、時代の流れにあわせてそのあり方を常に見つめ直していきたい」と話していました。