「オミャーのせいでミア母ちゃんに怒られたニャ」
「すいません…………魔法を教えて無いばかりにご迷惑を」
「そうニャこれは魔法をアーニャに教えなかったから悪いんニャつまり全部オミャーのせいニャ」
「はいその通りです……アーニャさん」
それは理不尽ではと考えるがアーニャには理屈が通じ無いためしぶしぶ了承する
(理不尽なアホ猫……)
「何か言ったニャ?」
「いえ何も」
アイクは首を横にフルが
(勘だけは良いんだよな……このアホ猫)
アイクは少し起き上がろうとするがアーニャの一撃が重くポーションだけでは効かなかった
「……【私は求む、私の不完全な肉体よ血が歌い血が叫ぶ、私は全てが不完全去れどその全てが私、去れど今はどうかどうか一つになることを許して欲しい、今は一つの種族に】……【ドワーフ】」
アイクはドワーフに変化するとアーニャはアイクに近づき
「本当凄い魔法ニャまるで別人だニャ」
「まぁ詠唱が長いのは欠点ですが」
「ドワーフが敬語なのは気持ち悪いニャ」
「…………そうじゃな」
アイクが言葉を変えるとアーニャは問答無用にアイクを殴る
「痛った」
「敬語じゃあ無いアイクはアイクじゃあ無いニャ」
(理不尽だ!)
アイクはアーニャの話相手をしながら
「そういえばオミャーレベルいくつニャ?」
「レベルは3ですね…………アーニャさんは?」
「フフフアーニャはレベル4ニャアーニャの方が圧倒的に強いニャ」
(こう見えてアホ猫はレベル高いんだよ~)
少しため息をつきながら
「それよりも何でオミャーは1人でレベル上げしているんニャ?」
それは以外な質問だった1人では決してダンジョンを潜る事は無い(一部例外は除く)しかしアイクは良く1人でギリギリの戦いを良くするまるで死に急ぐかの様に
「…………今度こそ……英雄を守るために戦ってレベルを上げています」
「英雄ニャ?……ブレイバーとかニャ?」
「違いますよアーニャさん……ブレイバー、フィンさんは自ら作られた英雄になろうとしています……それは人工の英雄……私が求めているのは本物の英雄です英雄を目指し憧れそして困難に立ち向かい人々を笑顔にする者です、私はそんな人を探しています」
アイクの言葉にアーニャは難しそうに考えていると
「なら……ここで働くニャ……その代わりにタダで泊まって言いようにミアかーちゃんに伝えておくニャン」
「えっ何故そうなるのですか?」
アイクはアーニャの提案に混乱しつつもアーニャの提案に質問する
「アーニャは難し事は分からないニャでもアイクオミャーは新しい出会いを求めてるニャ……違うかニャ?」
「…………違いませんけど」
「なら酒場で働けば良いニャそしたらダンジョンの中でけじゃあ無く酒場でも新しい出会いがあるニャ」
「……成る程盲点でした」
アイクはアーニャの提案に利にかなっていると考えるが
(ウニャ?テキトーに言った言葉が刺さってるニャ……こいつもしかしてバカニャ?まぁ労働力が手に入るのならどうでも良いニャ)
アーニャはアイクを心の中でバカにしていると
「アーニャさんはテキトーに言った言葉ですが確かに利にかなっていますね」
「テッ…テキトーじゃあ無いニャ!」
(何故ばれたニャ?)
「何故バレたか疑問に思いましたねアーニャさん」
「なっ何の事ニャ?」
「……尻尾と耳」
するとアーニャは自身の尻尾を見ると明らかに動揺しているのが分かり
「ヒッ……」
「ひっ?」
「卑怯ニャ!卑怯者ニャ!」
アーニャはそう言うと動けないアイクの腹を殴り気絶させた
結局様子を見に来たミアはアーニャを引っ張りだし給料無しで2日間働くのであった
余談になるがアイクが治ったのは四日目たつのであったその後アイクはミアにお願いし仮の従業員になるのであった
アーニャはウェイターをやらせたかったが料理が上手く厨房に立ち新しい客が来たときのみウェイターをやるのであった
豊穣の女主人の店員をやっていると1人のウェイターが来た
「?」
アイクはウェイターの女従業員を見てミアとの付き合いで従業員はある程度知ってるが目の前の女性は顔しか知らず挨拶をする
「初めましてバイトで働いているアイク•レアです」
「あっ初めましてシル・フローヴァです」
アイクとシルは握手をしようとした時猛烈な殺気を感じとりシルの手をはね除け距離を取る
「あっ…あの~どうかされましたか?」
「あっいえ失礼しました…先ほどの殺意を感じとってしまいましてて……まるで第一級冒険者の殺意だったのでつい逃げてしまいましたすいませんここに居るわけ無いのに……本当にすいません改めてよろしくお願いします」
「えぇよろしくお願いしますねアイクさん」
アイクはシルと握手を交わすが冷や汗がとまらなかった
「大丈夫ですか?」
「あっ……はい大丈夫です」
シルは何かを思い出すかのように手を叩き
「あっごめんなさい忘れ物してしまいましたミア母さんに少し遅れると伝えておいてくれませんか?」
「あっはい分かりました」
そう言うとシルは離れると殺気が感じ取れなくなった
「何だったんだ今のは……一応見た目変えとこうかな?」
アイクはそう言うと魔法を唱える
「【私は求む、私の不完全な肉体よ血が歌い血が叫ぶ、私は全てが不完全去れどその全てが私、去れど今はどうかどうか一つになることを許して欲しい、今は一つの種族に】……【小人】」
魔法効果によりアイクは小人に変化する
「やはり小回りや丁寧な作業は小人が良いな」
そう言うと料理の下準備をしていると先ほどの女従業員のシルが帰って来ると戸惑う
「…………えっ…えっと…アイク……さん?」
「……良く気がつきましたねシルさん」
「なっ何で小人に?もっもしかして幻影魔法の一種ですか?」
「違いますよシルさん……それにしても良く気がつきましたねシルさん」
「えっ……何がですか?」
「えっいやー
アイクがそう言うと全身から殺意が向けられアイクは冷や汗をあく
(アハハハハ……ヤバい何が起きてるか全然分からないけどかなりヤバいやっぱりさっき殺気は勘違いじゃあなく本物だった)
アイクは涙を流し死を覚悟しながら
「何か肌寒いですね……」
「えっ……えぇそうですね」
(シルさんは何が起きているのか分かっているがそれを隠したいように同意してくれているようだ……つまりシルさんの意識じゃあ無い……とはいえ何が起こっているのかは察しているようだ…………あぁ~何でこんな時ミアさんが居ないんだ)
アイクとシルは互いに頷き合い笑って誤魔化していると
「ウニャー何サボっているニャ!アイク!シル!」
そこに怒ってアーニャが来るとアイクとシルは
((状況が悪化する!!))
と互いに頷き合い
「どうかしましたかアーニャさん」
「そっそうよアーニャどうしたの?」
「んニャ?どうしたもこうしたも無いニャ!ミア母ちゃんが食材買い込んでいる間に掃除するニャ!」
アーニャは怒り二人はサボっていると勘違いしている
「んニャ?もしかしてアイクの魔法見たニャ?シル」
「えっええそうよとてもビックリしたわ」
アーニャはシルを見るとため息する
「嘘ニャ!シルは確かに驚いたけどシルはその程度の変装なら見破るニャ!」
しかしそれは無理だとシルは慌てながら
「でっでもアーニャ流石に人種が変化しているのは…………見破れ無いかな?」
「それも嘘ニャ!シルなら見破れるニャ!その証拠にシルは全く動揺してないニャ!」
「ですがアーニャさん流石に」
「アイク黙るニャ!アイク良い言葉を教えてあげるニャ」
アーニャは二人の前に立ち胸を張りながら
「シルはシルニャ!」
「「???」」
二人は頭を傾け「「何故そうなる?」」と疑問を浮かべると
「ンニャーー!何で分からないニャ!?」
アイクは無茶苦茶だと頭で混乱していると
「シルに嘘は通じないニャ!変装してサボっても直ぐにバレるニャ!そしてさりげなく仕事をアーニャに押し付け逃げるニャ!理不尽の権化ニャ!誰もシルには勝てないニャ!アイクが魔法で変化しても直ぐにバレるニャ!理由はシルだからニャ!」
二人はアーニャのアホ過ぎる言葉に感動する何故なら
「見破られて当然ニャ!理由はシルだからニャ!」
アーニャの言葉にアイクは救われる瞬間をシルが見逃さなかった
「良く分かったねアーニャ尊敬するわ」
「成る程シルだから見破れて当然だったのかアーニャありがとう」
「さっきからそう言ってるニャ皆アホニャ」
アイクはアーニャの手を握り感謝する
「んニャ?」
本人には自覚は無いが助かったアイクはアーニャに感謝したその超絶アホに
(これで命が助かる)
「何ニャ?アイク大げさだニャ変なものでも食ったニャ?大丈夫かニャ?」
アーニャはアイクの行動に不思議に思いながら
(悪くない気分だニャー)
アーニャは浮かれ気分良くアイクに仕事を押し付けアイクは仕事をしアーニャはサボってお昼寝をするがミアに仕事をサボっている事がバレて拳骨をされるのであった