近況報告
3月最後の週を迎え、神の恵み深さに感謝を覚えています。毎年、季節は巡って来ます。それ自体が、神の忠実さを証言しています。時が来たなら、すべてが御心のとおりになります。
久しぶりの対面式集会となる「ハーベスト春期聖会」が近づいてきました。ぜひご参加ください。お目にかかるのを楽しみにしています。
大阪:4月12日(土)午前10:30~
東京:4月20日(日)午後2:30~、4月21日(月)午前10:30~
今回は、「クリスチャン・パレスチナニズム」というテーマを取り上げます。3月21日にYouTube配信されたDr.Andy Woodsの「PPOV 346」を視聴しました。ゲストは、Dr. Paul Wilkinsonでした。その中で取り上げられたテーマの一つが、「クリスチャン・パレスチナニズム」(キリスト教パレスチナ主義)でした。このテーマは、私も10年ほど前から気になっていたものです。このテーマが提起する問題について論じ、皆様の祈りの課題とさせていただきます。
クリスチャン・シオニズムとは
(1)「クリスチャン・パレスチナニズム」(以下C・パレスチナニズム)は、「クリスチャン・シオニズム」(以下C・シオニズム)に対抗する形で生まれ、発展した思想です。それゆえ、C・パレスチナニズムを理解するためには、まずC・シオニズムとは何かを理解しておく必要があります。C・シオニズムを定義すると、次のようになります。「C・シオニズムとは、クリスチャンが聖書に基づいて、ユダヤ人のイスラエルの地への帰還と国家の再建を神の計画の一部と信じ、これを支持する信仰的立場または運動です」。ユダヤ人を支援するための献金を献げている方は、大枠においてC・シオニストと言えます。
(2)C・シオニズム運動は、ディスペンセーション主義に基づくイスラエル理解と調和しています。そのため、ディスペンセーション主義者の多くが、C・シオニストとしてイスラエルの政治的立場を支持しています。いくつかの例を挙げます。米国の福音派、カルバリーチャペル、南部バプテスト、ペンテコステ派の一部、政治的保守派のクリスチャンなどがC・シオニズムの主な支持者です。CUFI(Christians United for Israel)は、米国最大のC・シオニズム組織です。ICEJ(国際クリスチャン・エンバシー・エルサレム)も有名です。C・シオニストは米国の中東政策に大きな影響を与えています。イスラエル国内でも、C・シオニストは、「最大のイスラエル支援者」として感謝されています。
C・パレスチナニズムとは
(1)C・パレスチナニズムは、C・シオニズムを裏返しにしたような思想であり、運動です。両者を対比してみると、C・パレスチナニズムがいかに反ユダヤ的で、非聖書的であるかが分かります。以下の対比をご覧ください(前者がC・シオニズム、後者がC・パレスチナニズム)。
①聖書に関して:ユダヤ人のもの(ロマ3:2)vs.クリスチャンのもの
②土地に関して:イスラエルの所有(マタ2:21)vs.パレスチナ人の所有
③イエスに関して:ユダヤ人(ロマ9:5)vs.パレスチナ人
④ホロコーストに関して:記念すべき出来事vs.その記憶は忌むべきもの
⑤1948年5月14日の建国に関して:奇跡vs.惨事
⑥ユダヤ人と土地の関係に関して:正当な所有者vs.不法占領者
⑦聖書預言に関して:イスラエルの回復は再臨の「道標」vs.イスラエル回復の預言は「倫理的な宣言」、つまり、「全人類への道徳的教訓や倫理的要求を示す霊的なメッセージ」として再解釈する。
(2)ウッド博士のインタビューを受けたウィルキンソン博士は、『クリスチャン・パレスチナニズム』の著者です。その本の中で、博士は、「クリスチャン・パレスチナニズム」と呼ばれる運動を詳細に分析し、その神学的・政治的影響を検証しています。
①その検証によれば、「この運動は、クリスチャンがパレスチナ人の視点から中東問題を捉え、イスラエル国家の正当性や聖書の預言解釈を再評価する動きである」と説明されています。
②神学的視点からの検証によれば、「C・パレスチナニズムは、置換神学(教会がイスラエルに取って代わったとする考え)や解放の神学を採用し、聖書の預言を霊的・倫理的な宣言として再解釈する傾向がある」と指摘されています。
③政治的影響という視点からは、「この運動は、イスラエルに対する国際的な支持を弱め、パレスチナ人の視点を強調することで、キリスト教徒の間での反シオニズム的な感情を助長している」と分析されています。
解釈学の戦い
C・パレスチナニズムは、反イスラエル的な立場を取るクリスチャンの運動で、伝統的なC・シオニズムに対抗するものです。この運動は、ローマ・カトリックやイスラム教と連携し、イスラエルに対する反対運動を展開しています。C・パレスチナニズムが立っている神学的基盤は、聖書の字義どおりの解釈の軽視です。C・シオニズムとC・パレスチナニズムの戦いは、世俗的な組織や人々の間の戦いではなく、クリスチャンの間での戦いであることを覚えましょう。それは、何よりも聖書解釈をめぐる戦いです。聖書の字義どおりの解釈を放棄することは、イスラエルの現代的な役割を否定することにつながります。神がイスラエルと結んだ契約は必ず成就すると信じなければ、聖書が教える終末論は崩壊します。あなたは、聖書をどのように読んでいますか。イスラエルの役割をどのように理解していますか。
祈りのテーマ5題
(1)ウィルキンソン博士の働きが大いに用いられますように――特に、クリスチャン・パレスチナニズムとの戦いにおいて、知恵が与えられ、身の安全が守られるように。
(2)聖書を正しく読み取る霊的識別力が与えられるように――終末論的なテーマにおいて、字義的・歴史的・文脈的に忠実な解釈が守られるように。
(3)教会内で広がる誤った神学に対する警戒心と柔和な応答のために――置換神学やパレスチナ主義が、福音の本質を曇らせないように。
(4)イスラエルの民と教会の間に正しい理解と尊敬が生まれるように――神が選ばれた民としてのイスラエルの役割が尊ばれ、教会が傲慢にならないように。
(5)聖書預言の成就を喜びと期待をもって見守る心が守られるように――神が語られた預言が忠実に成就されることを信じ、待ち望む姿勢を失わないように。
祝された1週間をお過ごしください。
感謝。中川健一
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