前兵庫県議・竹内英明さんはなぜ死に追い込まれたのか 今西憲之[ジャーナリスト]
百条委員会は3月をメドに報告書
SNSは自由な言論空間である。しかし、だからといって、特定の人を攻め立て死においやることは許せない。 立花氏は竹内さんが亡くなったニュース後に街頭演説やSNSで、 「竹内さんは明日逮捕される予定だった。要は彼は犯罪をしていたから亡くなった。これははっきり申し上げておきます。任意の事情聴取が繰り返され、逮捕される前に自ら命を絶った」 と述べていた。その後、一部のSNSの投稿は削除し、謝罪したが、今も、 「故人が悪事を働いていたことは、明らかですが。その悪事を警察が把握してなかっただけ!」 と竹内さん死後も、明確な根拠は明かさず主張をしている。だが、1月20日の兵庫県議会の警察常任委員会に出席した兵庫県警の村井紀之本部長は、 「竹内元議員を任意の調べをしたこともないし、ましてや逮捕するというような話は全くございません」 「(逮捕という話は)まったく事実無根。明白な虚偽がSNSで拡散され極めて遺憾だ」 「普段は、個別案件の捜査について言及を差し控えているが、事案の特殊性に鑑みた」 と立花氏の主張を完全否定した。 元東京地検特捜部検事でコンプライアンスに詳しい郷原信郎弁護士は 「刑法第230条第2項により、死者の名誉を毀損する行為については、虚偽の事実を摘示した場合にのみ処罰される。立花氏の主張はなんら、根拠は示されていない。竹内氏が兵庫県警から任意の事情聴取を受け、逮捕されるのが怖くて自ら命を絶ったという内容は兵庫県警が県議会で否定している。『死者の名誉毀損』の典型的なもので、捜査に着手すべきではないか。立花氏の主張はあまりにひどいものだ。SNSは時間が経過するごとに拡散されており、ずっと竹内さんは名誉棄損されたままになる」 と話す。 百条委員会は今年3月をメドに報告書が出される予定だ。 竹内さんの口癖は「県民のため」というフレーズだった。斎藤知事への追及も同様の思いで日々、奮闘していたのを思い出す。竹内さんの頑張りが反映されるような報告書になることを祈るばかりだ。